資産運用

2025.03.12 09:15

投資初心者が活用するYouTubeや少額投資の落とし穴

gettyimages/PrathanChorruangsak

投資の学習手段としてもっとも多かったのは「YouTube」(31.6%)。次に「本・雑誌」(24.3%)、「その他インターネット」(22.7%)がこれに続いた。動画コンテンツを活用することで、投資の基礎知識を視覚的に学べる点が支持されているようだ。

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Q:投資の勉強は何でした?(複数選択可) 

初めて開設した証券口座としては、「楽天証券」(43.5%)がもっとも多く、「SBI証券」(29.3%)とネット証券会社が続いた。次に多かったのは老舗の「松井証券」だがその数字は5%に留まった。また初めての口座に選んだ理由としては、「取引手数料(が安い)」「普段利用している金融機関との親和性」「口コミ・評判」などがあげられた。
 
ネット証券は大手証券会社と比べて手数料の低さもさることながら、大手と遜色ない商品ラインナップの豊富さ、また独自のツールを取り揃えていることから、投資初心者に大きく支持されているようだ。

Q:初めて開設した口座は?

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Q:初めての口座に選んだ理由は?

また、初めての投資額については、「5万円未満」が49%と最多。単位株の10分の1(1株)から購入できる「ミニ株」や数百円の低価格銘柄を狙えば、少額でも投資ができるので初心者にはおすすめの投資スタイルと言えるだろう。

今回の調査から、投資初心者の多くがYouTubeやSNSを活用して学習し、少額から投資を始める傾向があることがわかった。その一方で、インフルエンサーの推奨銘柄に依存したり、急騰した銘柄に飛び乗るリスクも高まっているのではないか。株価の上昇・下落には根拠があるため、テクニカル分析やファンダメンタル分析を無視して投資するのはかなりのリスクをともなうものだ。

証券会社の選択理由に「取引手数料の安さ」が挙げられたが、例えば少額でトレードができる「ミニ株」は、通常のトレードと比べて手数料が高く、また銘柄や取引方法が限定されるため、「少し利益が出た」と思って利益確定しても元本割れをしてしまうこともある。

書籍やYouTubeなどで「5万円を1億円まで増やした」などキャッチーなタイトルをよく見かけるが、これは基礎となる知識を身につけ、冷静にトレードができる人だけがなせる技であるということを知っておきたい。
 
 
プレスリリース

 
 

文=福島はるみ

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