アンリ・ジロー・ジャパン ジェネラルマネージャーの小見戸友子氏によると、DP12はシャンパーニュコレクターをはじめとする「個人の富裕層」が百貨店などで購入するケースが多く、今後もラグジュアリーな愛好家に向けた訴求を模索していきたいという。
ドバイでの“成功事例”
「個人の富裕層への訴求」という観点で市場を俯瞰してみたときに注目されているエリアが、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイだ。中東は飲酒を奨励しないイメージがあるが、ドバイに住まう現地人はわずか1割ほど。今や世界中の富裕層が国際色豊かなドバイに集い、ホテルやファインダイニングで高価格帯の美酒を日々消費している。
近年では、世界中のセレブレティ―シェフが次々とレストランをオープンしており出店の勢いも凄まじい。世界を舞台に食べ歩くフーディーにとっても「ハズせない美食都市」として認識されており、今やドバイは世界中の富裕層に商品を訴求するための重要な発信基地にもなっている。
アンリ・ジローは世界市場において、プライベートテイスティングや特別なディナーイベントを開催することでターゲット層との関係構築に努めており、今年1月にドバイのバンヤンツリーホテル内の高級日本料理店「崇寿 TakaHisa」で行われたメーカーズ・ディナーはその成功事例の一つである。

「崇寿 TakaHisa」は、先日発表された中東・北アフリカ(MENA)地域を対象としたレストランランキング「MENA's 50 Best Restaurant 2025」で41位に初ランクインし、「Gault et Millau」でも3トック(15.5点)を獲得するなど、近年の勢いは目覚ましい。
豊洲市場から直送された最高ランクの鮮魚やトップブランドの和牛などの食材を用い、ゴージャスかつ洗練された料理を提供するほか、SAKEやワインなどビバレッジにも力を入れており、アンリ・ジローに関してはアルゴンヌをはじめとしたプレミアムなラインアップを取り揃えているUAEで数少ない店舗の一つである。