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暗号資産

2025.03.10 14:00

米民主党の大物議員、トランプが起用した「暗号資産責任者」の利益相反を追求

暗号資産および人工知能(AI)の責任者であるデービッド・サックス(写真中央)Photo by Andrew Harnik/Getty Images

暗号資産および人工知能(AI)の責任者であるデービッド・サックス(写真中央)Photo by Andrew Harnik/Getty Images

米民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は、トランプ大統領が暗号資産および人工知能(AI)の責任者に命じたデービッド・サックスに宛てた書簡で、彼の役職が利益相反につながることを懸念し、サックスが政府に提出した財務情報の開示を求めた。トランプは、この数日前に政府による暗号資産の戦略準備金の創設を発表していた。

ウォーレンは3月7日に送付した書簡で、サックスが自身の「利益相反」にどのように対処しているか、また、トランプ政権が「特定の暗号資産の価値を意図的に押し上げる取り組み」から、大統領や他の個人が直接利益を得ることをどのように防ぐつもりなのかについて質問している。

ウォーレンはこの書簡で、トランプ政権が最近取った暗号資産に関するいくつかの措置に警鐘を鳴らしている。その中には、米国証券取引委員会(SEC)がミームコインを証券ではないと主張したことや、SECがコインベースに対する訴訟を取り下げたこと、そして暗号資産分野の起業家であるジャスティン・サンに対する訴訟を一時停止したことが含まれる。

上院銀行委員会の有力メンバーあるウォーレンは、サックスが政府倫理局(OGE)に財務情報を提出しているか、役職を受けて以降に特定の事項から自らを除外したことがあるか、また「特別政府職員」としての役職をいつまで続ける計画であるかを明らかにするよう求めている。

サックスは、3日のX(旧ツイッター)の投稿で政府の役職に就いて以降にビットコインやイーサ、ソラナ(SOL)の持ち分をすべて手放したと明かしたが、ウォーレンは、その具体的な日付や、サックスの投資会社のクラフト・ベンチャーズが暗号資産運用会社のビットワイズへの投資から撤退した日付の開示も要求している。

ウォーレンはまた、サックスがトランプの暗号資産準備金の発表について事前に知っていた可能性や、トランプ政権が準備金に含める暗号資産をどのように選定したのかなどについても明らかにするよう求めている。

トランプは2日に、ビットコインやイーサリアムに加えてリップル(XRP)、ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)を含む暗号資産の準備金を創設し、「米国を世界のクリプトの中心地にする」と宣言した。これは、自身が「最も暗号資産に友好的な大統領になる」という選挙キャンペーン中の公約を実行に移す動きだった。

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編集=上田裕資

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