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北米

2025.03.05 16:00

様々な経済指標が「米国の景気後退」を示唆、最新データまとめ

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外国為替トレーダーと株式投資家は、ネガティブな経済データに細心の注意を払っている。トランプ大統領がカナダとメキシコに関税を課すと発表するやいなや、株式市場と米ドルは急速に急落した。MarketWatchの指標によると、米ドルは主要通貨に対して3カ月ぶりの安値まで下落した。トレーダーがドルを売ったのは、関税が米国企業に与える影響を懸念したためと、経済が弱体化することでFRBが年内に金利を引き下げるとの予測による。金利が低下すると、国内外の投資家は米国債を売却し、そのドルで他の通貨を含む他の資産を購入する。

株式市場は先行指標であることを忘れてはならない。投資家は企業業績の方向性に悲観的であるため、株価がさらに下落する前に資産を売却しているのだ。ダウ平均株価とS&P500種株価指数は米国3月4日にかけて急落した。ダウ平均は一晩で600ドル以上下落し、S&P500は選挙後の上昇分をすべて消し去り、2024年11月の水準に舞い戻った。2月19日以来、S&P500に採用される銘柄の時価総額は3兆3000億ドル(約494兆円)も消失した。

銀行の収益が金利、ドルの水準、株式市場の影響を受けやすいことを考えれば、銀行の株価が株式市場全体の下落につながったのは当然である。米国最大の銀行であるバンク・オブ・アメリカ、シティバンク、ゴールドマン・サックス、JPモルガンの株価は軒並み下落した。最近まで、米国の銀行は健全な財務状態にあったが、トランプ大統領の関税の悪影響と、今後実施されるであろう銀行に対する規制緩和により、銀行の資本の健全性と流動性は今後数カ月で悪化する可能性が高いだろう。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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