地政学的情勢が変化しつつあることに加え、ロシアのウラジミール・プーチン大統領と米国のドナルド・トランプ大統領との良好な関係を鑑みると、国際サッカー界はロシアの再参加を検討するかもしれない。スロベニア出身の弁護士でもあるUEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長は最近、自国の新聞社との対談で次のように指摘した。「欧州連合(EU)の首脳たちはこれまで、ウクライナ戦争の終結を巡ってロシアと対話する意向はないと主張してきた。ところが今になって、米国がロシアと協議している状況を目の当たりにして、なぜ米国が欧州を無視して協議しているのか疑問に思っている。欧州の政治家たちは、より大きな利益が懸かっていることを理解すべきであり、自らの自尊心や個人的な不満のためではなく、自国や他の国、あるいはEU全体の利益のために行動すべきだ」
UEFAは2023年、17歳以下のロシア代表チームの再出場を認めようとしたが、その方針を巡って執行委員会内部や加盟国の間でも意見が分かれた。イングランド、ウェールズ、ポーランド出身のUEFA副会長はこの提案に反対。ウクライナは大会をボイコットすると宣言した。一方、UEFAの第一副会長を務めるスウェーデン出身のカールエリック・ニルソンは、自国サッカー協会の立場に反してロシアの出場を認める方針を支持した。これにより、ニルソンはスウェーデンスポーツ連盟の会長を辞任することになったが、UEFA執行委員会には残った。
FIFAで欧州地区を担当するアゼルバイジャン出身のエルハン・ママドフはロシアサッカー協会の総会に出席したが、コメントの要請には応じなかった。ロシアは2018年にサッカーワールドカップ(W杯)を開催した実績がある。プーチン大統領は翌年、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長の功績をたたえ、「友好勲章」を授与した。ロシアがウクライナに侵攻したことを受け、インファンティーノ会長が勲章を返還したかどうかについては、FIFAは明らかにしていない。


