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北米

2025.03.04 11:30

ロシアは米国に対して「友好的」、米国民の34%が判断 世論調査

ロシア北西部サンクトペテルブルクの土産物店に並ぶ同国のウラジーミル・プーチン大統領(右)と米国のドナルド・トランプ大統領が描かれたロシアの民芸品マトリョーシカ。2020年5月31日撮影(Sergey Nikolaev/NurPhoto via Getty Images)

ゼレンスキー大統領は2月28日に米大統領執務室で開かれた会談で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が過去に停戦協定に違反したことを持ち出し、トランプ大統領とJ・D・バンス米副大統領の怒りを買った。バンス副大統領は、ゼレンスキー大統領が「無礼」で、「米国のメディアの前で訴訟を起こそうとしている」と非難した。トランプ大統領はゼレンスキー大統領に対し、ウクライナは「現在、あまり良い立場にはない」と指摘し、同大統領が「第三次世界大戦に賭けようとしている」と非難した。さらに、米国が仲介するロシアとの和平交渉で「合意するか、われわれが撤退するかだ。われわれが撤退すれば、ウクライナは最後まで戦うことになるだろう」と述べ、会談は決裂した。トランプ大統領は会談後、「ゼレンスキー大統領は和平の準備ができていないと私は判断した」と述べた。

この会談を受け、各国の首脳がウクライナへの連帯を表明する中、米国内でも民主党を中心に、トランプ大統領がロシアを利するために動いていると批判する声も上がっている。民主党のクリス・マーフィー上院議員は2日、米CNNに対し、トランプ政権は「クレムリン(ロシア大統領府)の手先になりつつある」と述べた。

最近実施された他の世論調査では、共和党支持層のロシアに対する反感が鮮明になっていた。共和党系の政治コンサルティング企業「1892」が2月に行った共和党予備選挙の有権者を対象とした調査では、回答者の69%がロシアをウクライナに対する「侵略者」と見なし、83%がプーチン大統領を好ましく思っていないことが示された。一方、ゼレンスキー大統領に対する見方は真っ二つに割れており、好意的な回答は43%、否定的な見方は45%だった。

共和党の有力議員も2日、ゼレンスキー大統領との会談でのトランプ大統領の対応を支持すると表明しながらも、プーチン大統領を非難し続けた。同党のマイク・ジョンソン下院議長はCNNに対し、プーチン大統領は「信用できず、危険だ」と語り、ロシアや中国のような国は米国の味方ではないと警告した。同党のジェームズ・ランクフォード上院議員も同日、米NBCニュースに対し、プーチン大統領は「KGB(ソビエト国家保安委員会)の殺し屋」で「独裁者」だと非難。停戦合意を巡って、ゼレンスキー大統領がプーチン大統領を「信用できない」と語るのは「当然の懸念」だと述べた。

forbes.com 原文) 

翻訳・編集=安藤清香

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