キャリアの転換は、もはや単なる個人の選択を超え、戦略的必然となった。各業界は、自動化と、市場の需要変化に後押しされて急速に進化している。また経済の停滞は、専門職従事者にスキルの再獲得を促している。
米国労働統計局によれば、コンピューター・情報技術関連の雇用は、2021年から2031年のあいだに15%成長する見通しだ。この成長率は、全職種の平均をはるかに上回っている。
最も高需要でポテンシャルの高い職種は、効率を高め、セキュリティを改善することで、未来を形づくっていくキャリアだ。こうした職種では、高い給与が期待できるだけでなく、デジタル転換、自動化、持続可能性といった、現代の労働を特徴づけるトレンドと合っているため、キャリア成長のポテンシャルも高い。
ホスティングプロバイダーのHostinger(ホスティンガー)は先日、米国における「最も高需要で、ポテンシャルの高い職種」を選出した。選出にあたっては、月間検索数、求人数、年収という3つの主要指標をもとに分析が行われた。
テクノロジーの進化に、雇用市場がどう適応しているかを以下に見ていこう。
1. カスタマーサクセスエンジニア:最も高需要の職種
顧客が、ソフトウェアや技術的ソリューションを効果的に利用し統合できるよう手助けするこの職種は、テック主体の企業には不可欠だ。
高需要の理由:
・最多の求人数:有効求人数3万6623件
・魅力的な年収:13万3859ドル(約2010万円)
・顧客の維持と満足は、ビジネスの生命線であるため、この職種は不可欠だ
企業が、サブスクリプションベースのビジネスモデルに移行するなか、カスタマーサクセスエンジニアは、解約率を下げ、ユーザーの定着化を促すことで、持続的な売上増加をもたらす。
必要なスキル:
・技術的知識と製品に関する専門知識:ソフトウェア、API、インテグレーション、デバッグの専門知識
・顧客関係管理(CRM)スキル
・データ分析、パフォーマンス測定(データの解釈や指標化を含む)
・コミュニケーションと紛争解決の手法
Gainsight(ゲインサイト)が提供するカスタマーサクセスマネージャー(CSM)認定や、SuccessCOACHING(サクセスコーチング)などの認定資格をとることは、顧客維持とエンゲージメントの戦略に関する専門知識をもたらす。AWS認定クラウドプラクティショナーや、グーグル・クラウドファンダメンタルズといった技術的資格は、クラウドベースのソリューションに関する基礎知識の構築に役立つ。加えて、データ分析、HubSpot(ハブスポット)などのCRM認定、セールスフォース・アドミニストレーターといった資格は、専門職従業者に、顧客関係の効率的管理のためのツールを提供する。