このミッションはNASAの「商業月面輸送サービス」(CLPS)によるもので、NASAが主導するアルテミス計画の一環とされる。2027年に予定される有人ミッション「アルテミス3」計画に先行し、レゴリス(月の砂)や月面環境などを調査する。
CLIPSによるミッションは、2024年1月の「ペレグリン」(アストロボティック社)、同年2月の「Nova-C」(IM社)に続き3機目。今回のブルーゴーストの月面着陸の4日後(3月6日)には、IM社の2回目の「Nova-C」(ミッション名IM-2)が月面着陸に挑む。
ブルーゴーストが月面に輸送した10種のペイロードには、月面サンプル収集装置「LPV」(ルナー・プラネット・バキューム)が含まれる。ブルーゴーストの機体底部に固定されたこの検出器からは掃除機のような吸い取り口が伸び、そこから加圧ガスを噴出することでレゴリス(月の砂)を巻き上げて収集する。サンプルは機体内で振るいに掛けられたうえで撮影され、そのデータはリアルタイムで地球に転送される。
LPVの調査により、月面基地の建設素材としてレゴリスが活用できるかを探る。また、レゴリスには「水の氷」が付着している可能性もあるが、水の氷が直接的に採取されれば今世紀最大級の発見となる。この収集装置LPVは、ジェフ・ベゾス率いるブルーオリジン社の子会社、ハニービー・ロボティクスによって開発されたものだ。
今回のミッションに続き、ファイアフライ社は2026年に「ブルーゴースト・ミッション2」を予定している。今回のブルーゴーストは月の表側に着陸したが、次期ミッションでは地球からは見ることができない月の裏側への着陸に挑戦する予定だ。


