ボイドでダークエネルギーを検証
ボイドは他のあらゆる場所と同レベルのダークエネルギーを含んでいると推定される。すなわち、より急速な膨張を後押しするダークエネルギーと、引き戻そうとする物質との間のバランスが変化しており、ダークエネルギーの割合がより大きくなっていると、ブロムリーは説明する。ボイドの内部がどのように膨張するかに、これが反映されているのを確認できるはずだという。その上で、ボイド内部の挙動は予想通りかと問うことができると、ブロムリーは述べている。
宇宙網にとって不可欠
ブロムリーによると、ボイドは質量が周囲に比べて小さいため、宇宙の全体的な膨張の中でボイドを閉じ込めようとする重力の作用は周囲よりも弱くなる。ボイドの領域が膨張すると、その周囲に寄せ集められた物質でできた泡状構造が拡大し、ついには互いにぶつかり合うという。
ハッブル定数の不一致(テンション)で、ボイドはどのような役割を担っているのだろうか。
ブロムリーによると、地球は宇宙の広大な低密度域内にあり、これがハッブルテンションの少なくとも一部の原因となっているかもしれないと考える研究者もいる。ハッブルテンションとは、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)のデータを基に推測される宇宙膨張率と、銀河系近傍の宇宙の測定データを基に推測される宇宙膨張率との間に不一致があることだ。
高度に進んだ宇宙旅行の技術を持つ地球外文明は、巨大なボイドを横断できるのだろうか。
ワープ航法が可能ならできると思うと、ブロムリーは答えている。だが、ボイドを横断するのは、米西部山間部の広大な幹線道路で時間を過ごすようなもので、道中が長くて挫けそうになるかもしれないと、ブロムリーは述べている。
おそらく最も重要なのは、ボイドが銀河の形成に不可欠であることだ。
空洞の領域が多数存在することは、人類の出現に至るまでの過程に欠かせない部分だと、ブロムリーは指摘する。銀河系は、ほぼ何もない膨大な空間の物質が集まって形成されたという。
まとめ
ブロムリーによると、将来のサーベイ観測が完了するのに伴い、発見される遠方のボイドのネットワークは拡大していくに違いない。一つ注視すべき点は、最大級のボイドの大きさだと、ブロムリーは指摘する。何が起きているかを本当に知りたいのならば、それほど巨大なものがどのようにして誕生したかを説明することが必要不可欠な課題となるからだと、ブロムリーは述べている。


