一方、アマゾンは今後「音声のみ」のユーザーインターフェースを搭載するEchoシリーズのスマートスピーカー、ワイヤレスイヤホン、オーディオグラスも順次Alexa+に対応させることを発表した。フレスコ氏は「スクリーン付きのデバイスがあればAlexa+による最高の体験を得ることができる」としているが、音声専用のデバイス向けに独自のユーザーインターフェースを作り込む計画の有無については方針を表明しなかった。
Fire TVやモバイルアプリにもAlexa+が搭載される
今後Alexa+は今後順次Amazon FireOSとの統合も進められる。Fire TV StickやFire OS搭載のスマートテレビなどがこれに当たる。具体的な追加対応の時期は発表されていないが、家庭のリビングに鎮座するスマートテレビこそが「スマートホームの司令塔」に成り得るデバイスだ。そこに組み込まれてこそ、自然会話やユーザーごとにパーソナライズしたアクションを返すAlexa+の特徴が活きてくると筆者は思う。

今後、米国ではAlexa+がモバイル版Alexaアプリやウェブブラウザからも使えるようになる。フレスコ氏はアマゾンがAlexaを「世界最高のパーソナルアシスタント」にするために力を尽くすとしながら、今後Alexa+もその歩みを止めることなく完成度と独自性の向上を追求すると語った。
Alexa+が日本に上陸する時期はいつ頃だろうか。
アーキテクチャの柔軟性を活かして、多言語翻訳に強い生成AIモデルを組み合わせれば即座に「日本語対応」も実現できそうだ。フレスコ氏は「言語理解に関してはそう言えると思います。しかしながらAlexa+のようなパーソナルアシスタントをより多くのユーザーに届けるためには、世界の各国・地域で人気で求められるサービスを把握しながら、ていねいにローカライゼーションを図る必要がある」と述べている。
あくまで筆者が今回の取材を通じて受けた印象に過ぎないが、Alexa+の日本に向けたフライトはもう着陸地点が見えているように感じられた。続報を期待して待ちたい。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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