経済・社会

2025.02.26 08:15

インパクト・エコノミー、時代の転換点に「入口」をつくるために

菅家:インパクトスタートアップ協会やZebras and Company/Tokyo Zebras Uniteを含め、インパクトや社会課題という言葉で第一想起される業界団体と共同セッションを実施するという点は継続しながら、複数の金融機関がインパクト志向の投融資の実践を進めるインパクト志向金融宣言やB Corpムーブメントを主導するB Market Builder JAPANといった団体とも共同セッションを実施する。また、韓国をはじめとする海外のインパクト投資家の方々を招くなど、「グローバル」というキーワードも今年加えた要素の1つである。

背景にあるのは、スタートアップ、NPO、事業会社、インパクト投資家とそれぞれの分野・領域の輪郭だけで見ると、取りこぼしてしまう視点があるのではないか、と考えているためだ。また、学園祭と表現する背景にはこのように多様な団体と協働しながら、「入口」であるからこそのインクルーシブ、ダイバーシティに富んだ場を意識して、インパクトの機運醸成に寄与したい。

木暮:24年のカンファレンスにおける反響が良かった企画に、寄付チケットや社会起業家360度壁打ちスクランブルがあった。寄付チケットは参加者全員が500円×2枚の投票ができる仕掛けであり、普段あまりNPOとの接点がなく、具体的に活動について知る機会が少ない方にとって、話を聞く、そして寄付をするという関わりを持つきっかけを作った。「初めての機会」をつくるという入口としての役割を担ったとも言える。

社会起業家360度壁打ちスクランブルは、10年以内にIPO(新規株式公開)するという株式会社が対象という前提だけに立たず、全ての起業家を包括する企画であり、日本一バラエティに富んだ設計だ。今年は、「社会起業家壁打ちbar」と名称を変え、よりフランクに壁打ちをしやすくする工夫をしている。また、昨年からノーハラスメント宣言を作成してきたことや、今年は新たに字幕を出す工夫もしている。それ以外にも、多様なバックグラウンドを持つ運営メンバーがプロボノとして有志で集っているからこそできる企画も多い。

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