これは10代の若者がテクノロジーを単なるツールとしてではなく、積極的に自分たちの行動を方向付け、場合によっては不信感を抱かせるような手法もとるシステムだとみなすようになったことを反映している。
この報告書で際立っているのは、10代の若者たちがテック大手を完全に信頼することはできないと感じながら、その世界に順応している様子だ。デジタル空間を離脱するのではなく、どうすればうまく切り抜けられるかに精通してきているのだ。今回の調査では、以下のような状況が明らかになった。
• 懐疑主義と検証
目にするコンテンツの正確性に疑問を抱き、真偽のほどをより積極的に検証する10代が増えている。多くの若者は、誤情報に惑わされないために複数の情報源を比較参照したり、ファクトチェックツールを活用したりすることを知っている。• 批判的消費
10代若者の多くは、利用するプラットフォームやその利用方法について、より選択的なアプローチを採用し、プライバシーと透明性を重視するサービスを優先している。• 創造性の擁護
10代のクリエイターたちは、デジタル時代における知的財産権をめぐる議論を主導し、より明確なルールと倫理的なAI慣行の実践を提唱している。こうした行動の変化は、テクノロジーを額面通りに受け入れることを拒否する世代の洗練度が高まっていることを浮き彫りにしている。ある若者はコモンセンス・メディアの調査に対し、「誰もがソーシャルメディアを使いながら、それを嫌っているようなところがある。何が本当なのか、まるでわからないから」と語った。
この報告書は、テック業界の指標となるべきものだ。Z世代は上の世代ほどテクノロジーを信頼しておらず、その懐疑心が彼らとテクノロジーとの関わり方を形作っている。企業側が進化を遂げない限り、これは主要なプラットフォームにとって重要な消費者層である10代の大きな市場シェアを失うことを意味する。
(forbes.com原文)