・性的ナルシシストは、親密な関係を築くためではなく、エゴを満たすためにセックスを利用する
・性的ナルシシストは、他者からの評価を求める傾向があり、これが浮気につながる。彼らは、複数のパートナーをもつことで安心しようとする
・性的ナルシシストは、パートナーの体験とは無関係に、自分は「セックスが上手い」と盲信する傾向にある
こうした人々は本質的に、恋愛関係へのコミットメント(誠実さ)よりも自己満足を優先する。利己的・衝動的傾向が彼らを、結果を顧みない刹那的快楽の希求へと走らせるのだ。また、性的ナルシシストは共感性を欠くため、罪悪感を覚えることなく気軽に浮気に手を出しやすい。
2. 自己肯定感の希求
一部の人にとっては、低い自尊心や不安が、浮気の主要因となる。彼らは、外部からの評価を得ることで、自分には魅力があると感じたいのだ。矛盾するようだがこうした人々は、浮気によって自分の価値を高めようとするものの、結局のところ他者を傷つけ、自分自身も傷つきがちだ。2019年に学術誌のPersonality and Social Psychology Bulletinに掲載された論文によれば、浮気をした人は、非難される感覚を避けて自己像を守るため、偽善的に振る舞い、自分の過ちを小さく見せようとすることがある。彼らは往々にして、浮気に厳しい社会規範に則った説明責任を果たさない。結果的に彼らは、浮気をしておきながら他の人を責め、浮気された側が不幸にも、自責の念を抱くことがある。
このような恋愛関係においては、パワーバランスや支配も重要な意味をもつ。一部の人は、浮気を利用してより支配的な、あるいは優位な立場にいるという感覚を得て、自尊心の低さを補おうとする。
支配を求める心理的ニーズから、彼らは、パートナーを操作し裏切り、自分が引き起こす感情的苦痛に無頓着になりがちだ。自分が与えた損害の大きさを認識できないために、彼らの行為はますます有害なものになり得る。