4300社以上におよぶSEO支援やInstagram運用代行サービスなどを展開するランクエストは、Instagramの運用を行っている150人を対象に調査を実施した。まずはエンゲージメント、つまりユーザーの好意的な反応がわかる「いいね」や保存の数を増やすために何をしているかだ(回答は2つまで可能)。もっとも多かったのは、6割近い人たちが答えた、視覚的に魅力的な写真は動画の制作に入れているというものだ。次の多いには、質問や投票などユーザーの参加を促す要素を取り入れることとなっていた。ハッシュタグや投稿のタイミングの最適化は意外に少ない。

実際に「いいね」を増やすのに効果的だと感じた取り組みを尋ねると、写真や動画のクオリティーを高めること、視覚的な統一感によってフィードの世界観を作ること、トレンドは季節に合わせた企画やハッシュタグの活用がどれも4割を超えていた(回答は2つまで)。実際に行っている施策では、ハッシュタグの最適化の割合は低かったが、思っている以上に効果が高いということだろう。インフルエンサーとのコラボは、さほど効果がないようだ。

コメント数を増やす工夫としてもっとも多かったのは、コメントをもらいやすい流れを作ったり、キャンペーンを開催するというものだった。続いて、よくコメントをくれるユーザーを紹介したり、質問を投げかけて意見交換を促すといったものがあげられた。

保存を増やすための取り組みは、後から見たいと思わせるものやハウツー系などの役に立つ情報を盛り込むというものが多いが、いちばん多かったのが独自のデザインやインフォグラフィックを活用して視覚的にわかりやすくする、というものだった。つまり、単にお役立ち情報を提示するだけでなく、それを視覚的に理解しやすい形に整えて提供するのが大切ということだ。

ランクエストInstagram運用代行部マネージャー、谷藤香奈氏は以上の結果から、Instagram運用においては「視覚面の最適化」、「ユーザー参加型の企画運営」、「情報を整理・共有する工夫」が重要とまとめている。つまり、Instagramのエンゲージメントに魔法はなく、質の高いコンテンツを誠実に作ることだとも言える。それは、見る側がいちばんよくわかっている。
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