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2025.02.18 10:30

AIはクリエイターを幸せにする? アドビ幹部が語る「生産性と安全性」の向上

Adobe MAX Japan 2025の開催機会に合わせて、アドビ本社から来日したデザイン担当バイスプレジデントであるエリック・スノーデン氏が日本の記者によるグループインタビューに応えた

動画音声の字幕翻訳にも対応

クリエイターはAdobe Fireflyにより生成した動画を、Webアプリ内の編集機能を使って、後から長さやカメラアングル・ズーミングなどを直感的な操作いより変更できる。動画を1から生成する際にはテキストプロンプトからイメージを指定したり、または動画の始点・終点となる生成画像を読み込ませてクリエイターのイメージに近づけて生成することも可能だ。

つくられる動画は解像度が1080p、選べるアスペクト比は16対9(ヨコ型)と9対16(タテ型)を基本としているが、今後はユーザーの反響を見ながらアップスケーラーの搭載など機能拡張も検討する。

動画そのものを生成する機能だけでなく、インタビューやコメンタリーなどクリエイターが制作した動画の音声に翻訳を付ける機能もある。この「Adobe Firefly Voice Model」は商用利用が可能な生成AIサービス。動画内に使われている15の言語を自動判別して、20カ国語の音声に翻訳して出力できる。口もとの動き(リップシンク)も自動で調整する。スマートフォンなどで撮影した動画に「外国語吹き替え」をあてて、ソーシャルプラットフォームに公開できる便利機能として一般にも広く活用されそうだ。

動画に収録されているダイアローグの音声をAIが解析。指定した言語に翻訳して「吹き替え音声」を生成する

動画に収録されているダイアローグの音声をAIが解析。指定した言語に翻訳して「吹き替え音声」を生成する

動画の生成機能を追加したAdobe Firefly webは、月額税込1580円のStandardプランと、月額税込4780円のProプランを軸に展開する。基本料金の中で使える「生成クレジット」(アプリケーション内でFireflyの技術に由来する生成AI機能が使えるチケット)の数がプランにより異なる。このほかPhotoshopやIllustratorなどCreative Cloudのツールをサブスク利用しているユーザーにはプランに応じた数の生成クレジットが付与される。

もはやFireflyを使ってないAdobeユーザーはいない

アドビが2月13日に都内で開催したクリエイター向けの年次イベント「Adobe MAX Japan」に出席したエリック・スノーデン氏が、日本人記者によるグループインタビューに答えた。スノーデン氏はアドビが提供するクリエイター向けツールの「ユーザー体験」を支えるデザインシステム「Spectrum 2」の設計にも携わるキーパーソンだ。

筆者はAdobe Fireflyが提供を開始してから、どのようなクリエーターに刺さっているのかが気になっていた。スノーデン氏の手応えを聞くことができた。
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編集=安井克至

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