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サイエンス

2025.02.15 15:00

親の期待に応える「いい子」でいることに苦しむゴールデンチャイルド症候群の兆候と救い

Hakase_420 / Shutterstock

3. 失敗をひどく恐れる

多くの育児専門家は、子どもの健全な自尊心を育むには、「正の強化」が重要だと強調している。しかし、過ぎたるは及ばざるがごとしだ。子どもを理想化することは、特に非現実的な期待をかけた場合、逆効果となり、自信ではなく重圧を与えることになる。

「人は完璧ではなく、人生には失敗もある」と子どもに教えることは、子どもの成功を褒めることと同じくらい重要だ。「失敗は恥だ」と考える両親は、子どもに対して、何が何でも勝たなければならないという固定観念を植え付けてしまう。これは、挫折したときに立ち直る力を教える「成長マインドセット」とは正反対の考え方だ。

家族において「ゴールデンな存在」であるとは、失敗の余地はほとんどなく、ひいては、成長の余地もほとんどないということを意味する。完璧な子どもなど存在しないが、ゴールデンチャイルドは、それが自分に投影されているがために、自分に完璧さを求めるようになる。このような姿勢でいると、人生が計画通りに進まなかった時に、打ちのめされてしまう可能性がある。

もしこのような経験があり、何より、ゴールデンチャイルドというレッテルを貼られたことがあるのなら、まずは、これらのことはすべて、あなたのせいではないと認識してほしい。あなたは、理想化されることを求めてきたわけではないし、あなたに貼られたレッテルはあなたの責任ではない。

このような力学によって兄弟姉妹や家族との関係が悪化している場合、関係の修復には、正直さと共感、時間が必要だ。えこひいきがあなたの対人関係をどのように形成したかを認識することは、体験の相互理解に基づく真のつながりを育む助けになる。

最後に、ゴールデンチャイルドというレッテルから自由になるには、まず、成果や評価を超えた「自分の価値」を再定義する必要がある。あなたは、家族の物語で強制されてきた役割以上の存在なのだ。大人になった今、あなたはその役割から進み出て、自分自身の言葉で自分を定義する力を持っている。本物の感情、自分への思いやり、そして、新たな解放感とともに。

forbes.com 原文

翻訳=米井香織/ガリレオ

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