サイエンス

2025.02.09 17:00

自分の「分身」が限界を広げる、バットマン効果で潜在能力を解き放て

Claudio Caridi / Shutterstock.com

3. 不安を軽減し、自信を高める

未知との遭遇は最も不安をあおられる経験の一つといえる。大切なプレゼンであれ、迫り来る締め切りであれ、この先直面する事態を想像するだけで恐れや心配に圧倒されそうになる。そこで別人格になりきったり、一人称ではなく三人称で自分を捉え直したりすることで、状況をより客観的に見つめ、それほど困難ではないと感じられるようになる。
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学術誌Emotionに発表された研究論文によると、自分の感情から距離を置く人は、将来のストレス要因を想像したときに不安を感じにくくなる。これは主に、セルフディスタンシングによってストレス要因のイメージが鮮明でなくなり、感情的な反応を抑制できるからだ。

このテクニックは、自信のなさを補うのにも使える。たとえば、デヴィッド・ボウイは「ジギー・スターダスト」というキャラクターを演じることで自身のイメージを実験材料とし、ステージ上でより自由に、より自信に満ちた自己表現を行ってみせた。このように考え方を変えることで、自信を持って行動できるようになり、困難な状況下でも恐れを克服して行動を起こし、成功に近づくことが可能になる。

自分の分身を作る方法

自分の分身を作り出すには、目標や願望に沿った人格(ペルソナ)をじっくり考えて形づくるプロセスが必要となる。いくつか方法を紹介しよう。

まず、目的を明確にする。自信をつけるため、創造性を高めるため、人生の特定分野で成功を収めるためなど、分身を作る目的をはっきりと認識し、言葉にする
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分身の人格を形成する。自分が求める資質を体現している人の特性や思考・行動パターンについて考え、その人物像を反映する固有のイメージ、声、スタイルを開発する

分身に名前をつける。自分の心に響き、力づけられるような、意味のある名前にしよう

行動を起こすよう分身に呼びかける。こうすることにより、必要なときにその人格の思考・行動パターンを活用できるようになる

あとは、困難な状況に直面した際に分身になりきって行動し、力づけられた人格にふさわしい決断や行動をすればいい。

バットマン効果は、成功するために必要な特性や思考・行動パターンを具現化し、それによって自己不信を乗り越えて大胆な行動を取れるようにする方法だ。自分を変えるのではなく、別人格を通じて本来もつ可能性を引き出すことで、自分の能力を高めることができる。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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