ウクライナ軍はドローンを使って、ロシア軍陣地の後方の道路などに対戦車地雷を設置するようになっている。地雷の除去は比較的容易だが、ドローンの場合は道路から少し離れた場所に配置したり、場所を移動させたりすることも可能なので、撤去はもっと難しくなるかもしれない。
待ち伏せ攻撃ドローンの配置は、米国のVRリハブ(VRR)社が開発した「
HellHive(ヘルハイブ)」のようなシステムの実戦配備に向けた一歩になる。HellHiveは、複数のFPVドローンが入ったボックスを数日ないし数週間前に配置しておき、必要になった時点で起動するものだ。中のFPVドローンはほぼ自律的に飛行することが可能で、必要なのは偵察ドローンの操縦士が目標を指定して発進させることだけだ。
ふさわしい
運搬ドローンがあれば、待ち伏せ攻撃ドローンはどこにでも配置できるだろう。たとえばウクライナの固定翼機型長距離ドローン「リューティー(獰猛)」は、航続距離が1600km以上ある。リューティー自体が爆発物を搭載して目標に突っ込むのでなく、FPVドローンを運んで航空基地の周辺などにばらまき、それらのドローンに数日間潜伏させて作戦を妨害させる、といった運用も考えられる。
別のセッティングでは、FPVドローンをしかるべき有利な場所に潜ませ、屋外や屋内の高価値目標を狙うことも可能だろう。たとえば、指揮所がある掩蔽壕の周囲に配置すれば、そこへの出入りを危険なものにできる。
動画が示しているように、ドローンによる待ち伏せ攻撃という新たな戦術が登場した。それが今後どこへ行き着くのかはまた別の問題になる。
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forbes.com 原文)