動画から明らかなのは、3機のFPVドローンがすべて待ち伏せ攻撃エリアに配置されていたこと、そして操縦士たちが、兵員も貨物も運んでいなかった低価値目標にドローン3機を費やす価値があると判断していたことだ。ロシアでデザートクロス1台の調達コストは210万ルーブル(約330万円)程度にすぎない。FPVドローンは1機500ドル(約7万6000円)ほどだが、いずれにせよ、決定的な要因になるのはその装備の価格ではなく、入手しやすいかどうかという点だろう。たとえ安価な弾薬であっても、不足していれば無駄に使いたくないものだ。
草むらから補給トラックを襲撃
2本目の動画には、ロシア軍の補給トラックを狙った待ち伏せ攻撃の3つの事例がまとめられている。最初の2例では、ウクライナ軍のFPVドローンは草むらに潜んで待ち構えている。車両が現れるとローターが起動し、画面に「ARMED(起爆準備)」という表示が出る。その後、ドローンが車両の追跡に入った映像に切り替わり、画面に「BOMB ARMED」(爆弾起爆準備)と表示される(2段階の起爆プロセスになっていることがうかがえる)。
Examples of FPV ambushes on Russian supply transport. Drone operators do not waste battery charge on the flight, and simply wait for targets on the ground on known supply roads. When the time comes, the operator takes off to eliminate the target. pic.twitter.com/vNsoKy2LG3
— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) January 28, 2025
3つの攻撃すべてで、ウクライナ軍のドローン操縦士は車両の後方から攻撃しており、どれも操縦席の後方に照準を合わせていたようだ。おそらく運転手を狙ったのだろう。FPVドローンは弾頭が小さいので、それ以外の方法ではトラックを止めるのは難しいとみられるからだ。