欧州

2025.02.07 11:30

ウクライナ、ドローンを「進化版」即席爆発装置として使い始める ロシアに不吉な新戦術

地面に置かれた小型のドローン(無人機、本文とは無関係、Altaf Shah / Shutterstock.com)

ドローンを使えば、兵士をある区域に侵入させ、IEDを設置させるというリスクを冒さず、爆弾を待ち伏せ攻撃地点まで空中で運び、補給路沿いに配置することが可能になる。それだけでなく、ドローンはIEDと異なり、監視のために兵士を近くに配置する必要もない。操縦士は安全な場所にとどまり、ドローンのカメラを通して現場の状況を監視できる。
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IEDの場合、車体下部の装甲を貫通できるように大型の弾薬が必要になることも多い。それに対してドローンでは、比較的装甲の薄い部分を狙った精密攻撃が可能なので、より小型で効率的な弾薬を使用できる。

バッテリーも温存できる

ドローンによる待ち伏せ攻撃には、通常のドローン攻撃と比べてもいくつか利点がある。一般的には、ドローンはある区域を飛行して目標を探し出し、攻撃を仕掛ける。この場合、ドローンは飛び続けるために常に電力を消費することになるので、バッテリー容量に制約されやすい。

対照的に、新たな攻撃方法では、待ち伏せ地点までの飛行にはある程度の電力を消費するものの、いったん着地すれば消費電力は最小限に抑えられ、基本的にカメラ映像の送信用だけに限られる。このため、ドローンは長時間その場に待機でき、最後の攻撃のためにわずかな電力が残っていればよいということになる。

加えて、こうしたドローンは地上にいる間は探知も難しい。空中のドローンはモーターの駆動音などをたて、目にも見えるので、探知されたり制止されたりしやすい。それに対して、静止しているドローンは音響シグネチャーを発さず、とりわけ移動中の車両による発見は格段に難しくなる。ドローンが雑然とした環境に配置されたり、背の高い草むらの中に隠蔽されたりする場合はとくにそうだ。
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ドローンを移動式IEDとして使う方法には課題もある。この手法は、ロシアも相当な専門技術をもっている電子戦に対して非常に脆弱である。ドローンは操縦士にカメラ映像を送信する必要があり、離陸して攻撃する際に操縦士からコマンド信号を受け取る必要もある。映像の送信はロシア側の電子戦システムによって検出され、ドローンの存在を知られるおそれがある。いったん探知されると、コマンド信号が妨害され、ドローンは攻撃の実行が不可能になるかもしれない。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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