リーダーシップ

2025.02.10 12:00

従業員同士の「競い合い」、そのメリットとデメリットを解説

fizkes / Shutterstock

従業員同士の競争に伴うメリット

1. 従業員のエンゲージメントとモチベーションが向上する

従業員が健全に競い合う環境を育むことで、従業員エンゲージメントが向上する可能性がある。例えば、面白くて楽しめるコンテストを開催すれば、働く人はモチベーションを維持しやすくなる。士気が上がれば、仕事にいっそう熱が入り、生産性も上がるはずだ。
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競争は、新しいスキルを学んだり、自分の職務範囲を超えて取り組んだりすることを促す。挑戦しようという意欲が生まれると、得てしてパフォーマンスも向上する。その結果、マネージャーは、部下の昇進を検討する際に、リーダーシップを発揮した人や、自主的に行動した人は誰かを見極めやすくなる。

2. 創造性とイノベーションが向上する

従業員同士が競争するよう働きかけると、創造力とチームの革新力が促進される。同僚よりも優れた業績を上げなければというプレッシャーが増すと、従業員は、既存の枠組みにとらわれない考え方をして、実力をさらに発揮しようという気になる。

従業員同士が競い合う職場では、イノベーションを望む思いが維持される。斬新なアイデアを追及するなかで、協力を重視する職場では期待できないような飛躍的進歩が実現することが多い。グーグルやアマゾン、テスラなどは、職場の競争で変革が進み、効率性が向上した企業だ。
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3. 仕事の質が向上する

従業員同士がうまく競争できるよう配慮すれば、より質の高い成果が得られる可能性がある。競争し合う環境は、目標達成へと従業員を導いてくれる。同僚よりも優れた業績を上げたいという思いで、集中力が高まり、卓越性を追及しようという気持ちが生じる。上司に強い印象を与えようとしてチームがいっそう努力すれば、それに伴って仕事の質は向上していく。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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