サイエンス

2025.02.10 18:00

困難を糧に成長する「反脆弱性」、結婚生活に生かす5つの方法

Tinnakorn jorruang / Shutterstock

3. 知性のウェルビーイング

知性を高め合うカップルは、人生で思いもかけない出来事に直面した時も、より柔軟に対応できる。これは、じっくりと考え、学び、新たな経験を受け入れるよう、お互いに促す姿勢だ。具体的には、一緒に講座を受講する、知的好奇心をそそる本や記事について語り合う、芸術作品や自然と関わり合う、といった活動が挙げられる。
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これらの活動は、視野を広げ、相手との絆を強めるのに役立ち、パートナーとの関係を生き生きとしたものにしてくれる。『Personality and Individual Differences』に掲載された2019年の研究では、特に女性において、長期的なパートナーとの関係のなかで知性に価値を置く傾向があることが判明している。これは、共に知的成長を遂げることの重要性を裏付ける結果だ。

4. 関係性のウェルビーイング

反脆弱性のある結婚生活の基盤は、互いを強く信頼する2人の結びつきにある。学術研究でも、パートナーと共に過ごす充実した時間が、関係の質や幸福度を示す第一の指標になる、と繰り返し示されている。

毎週1日、「デートをする夜」を持つ。毎朝、お互いの状況について情報交換する。感謝を言葉や態度で示すよう努めるといった、お互いの絆を深める習慣を構築しよう。こうした、ささやかではあるが継続的な行動によって、信頼や親密さが蓄積され、プレッシャーがかかる状況でも、豊かな関係性が保たれる。

5. 感情のウェルビーイング

反脆弱性を持つカップルは、自分の胸中に浮かぶ幅広い感情を受け止めている。心痛む感情を避けるのではなく、真正面から立ち向かって、共に手を取り合って克服に努めると同時に、2人の関係性の中で、感謝や喜びといった前向きな感情を育んでいく。ささいなことでも、パートナーに対する感謝の念を日常的に表現することで、感情面でのレジリエンスを養い、絆を強めることができる。

要するに、人間の体が負荷を受け、そこから回復する過程でより強くなるのと同じように、障壁に対して意志を持ち、相手を気遣いながら一体となってアプローチすれば、結婚生活がさらに豊かなものになるのだ。
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forbes.com 原文

翻訳=長谷 睦/ガリレオ

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