サイエンス

2025.02.10 18:00

困難を糧に成長する「反脆弱性」、結婚生活に生かす5つの方法

Tinnakorn jorruang / Shutterstock

SPIREモデルを用いて、結婚生活で反脆弱性を向上させる方法

SPIREモデルは、全体的・包括的なアプローチによってウェルビーイングの実現を目指すものだ。このモデルでは、相互に連携する5つの要素に焦点を当てている。具体的には、精神(Spiritual)、身体(Physical)、知性(Intellectual)、関係性(Relational)、感情(Emotional)だ。SPIREという名称も、この5つの頭文字に由来している。
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SPIREモデルは結婚生活において、生き生きしたスペクトラム(連動した範囲)として作用し、人生で困難な課題に直面した際に、パートナーとの関係をさらに強固にするのに役立つ。この5つの要素をカップルとしてどう活用していくか、以下で説明しよう。

1. 精神のウェルビーイング

反脆弱性のある結婚生活の中核には、「パーパス(人生の目標)を共有している」という意識がある。これは、日常的な雑事や課題の次元を超えて、困難な問題が生じた時に、カップルを導く光の役割を果たす。

例えば、子どもを育てる、相手の個人的なあるいは仕事上の夢の実現を支援する、双方にとって意味のある理想にコミットする、といった事柄が挙げられるだろう。

パートナーと自分はパーパスを共有しているという深い感覚があれば、これが堅固な基盤となり、困難な時期にあっても、カップルが明確な指針と決意を持って乗り切るのに役立つはずだ。困難な課題に関係が揺さぶられる時も、自分たちの関係性や行動に明確なパーパスがあれば、2人を結びつける、より大きな意味づけを改めて確認するのに役立つだろう。

2. 身体のウェルビーイング

人生において、ストレスは避けて通れないものだ。だが、身体の回復との向き合い方によって、カップルの結びつきを強くするか、あるいは関係が破綻するかの分かれ道が決まることも多い。
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残念ながら多くのカップルは、2人の関係におけるこの要素を無視しがちだ。休息と回復のためのスペースを作り、身体のウェルビーイングを最優先しよう。これには、一緒に運動をする、散歩をするなどの方法があるが、1人であるいは2人で定期的に小休止をとり、仕事や日常的な雑事を離れるだけでもいい。

身体的なレジリエンスを持つカップルは、人生の課題に向き合う能力が高まる。乗り切った時には、さらに強くなっているはずだ。
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翻訳=長谷 睦/ガリレオ

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