変わっていないのは、ファーウェイが中国政府と同国のテック産業にとっていかに重要な存在であるかという点だ。TikTokに関する一連の話題や、その禁止と米国の若者への影響に対する大げさな報道は、あくまでPRや政治的な駆け引きにすぎない。中国はByteDance(バイトダンス)やTikTokをさほど重視していない。それは取るに足らない存在だ。ファーウェイこそが依然として中国にとってナンバーワンなのだ。
最初に衝突が起きた当時、私は西側諸国に対して、何を望むのか十分注意すべきだと警告した。独立したファーウェイは、米国やその支配下にあるアップルとグーグルによるスマートフォンの寡占体制にとって、より危険な存在になり得るからである。そして今、まさにその状況に直面している。
これから起こることは非常に興味深い。ファーウェイによる最新の業績は、過去の成果を祝うというよりも、これからの狙いを示す声明に近い。中国は長期戦を得意とする国だ。最終的に、同社はこの数年を待ち続け、かつてよりも強い姿で戻ってきたといえる。
中国の国営メディアは先日、政府関係者の発言を引用して「ファーウェイからTikTok、そしてDeepSeekに至るまで、米国はいくつの禁止措置を課すつもりなのか?」と挑発気味に報じた。中国には偶然は存在しない。この発言は戦略的意図をもってなされたものだ。再び、中国の視線は米国に集中している。
(forbes.com 原文)


