3. 窮屈な職場に「ノー」
Z世代にとってメンタルヘルスは最優先事項となりつつあり、ウェルビーイングが仕事で損なわれそうな場合、躊躇せず退職する。経営コンサル会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーが2022年に発表した調査結果によると、働くZ世代の55%がメンタルヘルスの不調で診断や治療を受けたことがあると回答しており、この割合はあらゆる年齢層の中で突出している。このようにメンタルヘルスに対する意識が高まっているため、ブラックな企業文化や融通のきかなさ、行き詰まりを感じさせるような過度な仕事量に対して我慢できなくなっているのだろう。
燃え尽き症候群や柔軟性の欠如に悩む若い従業員は、現場から逃げ出すためだけでなく、職場がいかに自分たちを失望させたかというメッセージを送るために突然退職を決意するのかもしれない。また、何週間も細かいところまで干渉され、日を追うごとにメンタルヘルスが悪化するのを感じ、シフトの途中で辞めてしまう人もいるかもしれない。
マッキンゼーの調査によると、働くZ世代の4分の1以上が効率的に働く上でメンタルヘルスが大きな障害になっていると回答しており、多くが将来の経済的安定を心配している。
このような不安が広まっているため、自主性や柔軟性、心の健康を重視する環境を求める傾向が強まっている。こうした期待が満たされない場合、Z世代の中にはメンタルヘルスを優先し、ワークライフバランスのコントロールを取り戻す方法として退職を考える人もいる。