毛皮生産からの相次ぐ撤退
最近では、オランダが毛皮生産から撤退した。同国では2020年、毛皮用に飼育されていたミンクの新型コロナウイルスへの感染が確認され、殺処分に踏み切った。翌21年にはミンクの毛皮生産を完全に禁止するに至った。フィンランドと並び、キツネの毛皮の主要生産国だったノルウェーは、動物福祉法違反の証拠が公になったことから、2018年に毛皮用動物の飼育を禁止。毛皮用動物の飼育は、英国では2003年以降、オーストリアでは2005年以降、違法とされている。
カナダ西部のブリティッシュコロンビア州、アイルランド、ハンガリー、フランスでも小規模な毛皮農場が閉鎖されたほか、ミンクの毛皮生産国であるルーマニア、ラトビア、リトアニアでも2027~28年に毛皮生産を禁止する法律が発効する。ブルガリアもすでにミンクの毛皮生産から撤退している。
スペインはミンクの飼育を段階的に廃止しつつあるが、伝統的にロシア市場向けの毛皮を生産しているギリシャは禁止措置を取っていない。だが、同国の毛皮産業は対ロシア制裁によって大きな打撃を受けている。スウェーデンでは昨年、毛皮生産を禁止する法案が不発に終わったが、来年には欧州連合(EU)加盟国全体に及ぶ禁止令が出される可能性もあり、業界が再び大きく変わることも予想される。
ノルウェーでの展開と同様、ポーランドでも毛皮農場の非人道的な飼育環境が明るみに出たことで、毛皮生産の禁止が議会に提議された。欧州のもう1つの主要な毛皮生産国であるフィンランドは、自国の毛皮産業は「福祉水準が高い」と宣伝してきたが、これまでに何度も法令違反が表面化している。その結果、毛皮生産の禁止を求める請願が議会に多数寄せられており、フィンランドとポーランドという欧州の2大生産国で毛皮産業の将来が危ぶまれている。
(forbes.com 原文)


