キャリア

2025.02.04 09:30

米国の管理職の37%は「Z世代よりAIに仕事を任せたい」 調査結果

HBRH / Shutterstock

Z世代の働き手のうち5人に1人は、職場で50歳以上の人と直接会話したことが過去1年間に一度もないと回答している。ここで重要なのは、「経験豊富な同僚と交流をもつこと」は、キャリア形成において貴重な財産になり得るということだ。
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いわゆる「情報」は、探せばどこにでもある(ChatGPTに聞けばいい)。しかし、インサイダー的な情報、すなわち、文化的な知識やノウハウ、あるいは「わが社での物事の進め方」と一部で呼ばれるものは、依然として、内部の人間を通じてしか得られない。

LinkedIn(リンクトイン)のキャリア専門家であるシャーロット・デイビスは、フォーチュン誌の取材に対し、「メンタリングは、職場における世代間のギャップを埋め、何十歳も離れている者同士が、互いへの理解を深めるのに役立つ」と語っている。

なお、55歳以上の労働者も、約40%が、過去1年間にZ世代の同僚と話をしたことがないと回答している。この問題は、あらゆる年代の労働者に存在するとみられ、要するにコミュニケーションの問題だ。統計データや、世代の一般化という大まかな捉え方を超えたところに、個人対個人の会話のチャンスが存在する(なお、世代の一般化は、一部では「偏見」とも呼ばれる問題だ)。
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Z世代が必要とするものは、ビジネスにおける最新のツール(エージェント型AI)ではなく、最も古いツールの中にある。ビジネスにおける最古のツールとは、やはり「会話」だ。今こそ、会話を始める時だ。

新卒者であれ、熟練のベテランであれ、(自動化ではなく)つながりこそが状況に変化をもたらす。「同世代以外の同僚の話を積極的に聞くことで、異なる世代や、彼らの仕事に対する姿勢についての先入観を避け、信頼と親密さを構築し、互いの経験から学ぶことが可能になる」とデイビスは結論づけている。

Z世代に見切りをつけ、AIエージェントに働いてもらう前に、会話が持つ力について考えてみてほしい。会話から成功が生まれる可能性はあるだろうか? 個人的なつながりが、固定観念を打ち破り、厄介な状況を覆す第一歩になる可能性はあるだろうか? Z世代にとって、また他のすべての世代にとって、その答えは「イエス」だ。

forbes.com 原文

翻訳=高橋朋子/ガリレオ

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