「評価額100億ドル」の見積もりも
ハイテク分野の投資家でAIリサーチエンジン企業Corpora AIのメル・モリスCEOは、DeepSeekのような最先端のAIモデルの企業価値は、現状の収益ではなく将来的な潜在価値に基づいて評価される場合が多いと述べている。DAデビッドソンのアナリスト、アレクサンダー・プラットも「DeepSeekは現在、世界のトップ5のAIラボに入るだろう」と評価し、「研究開発の実力を加味すれば、さらに高く評価されるべきだ」と述べている。
さらに、ウィリアム・ブレアのバティアは、「地政学的リスクを考慮した『中国ディスカウント』を適用したとしても、10億ドルという評価は非常に低い数字に思える」と述べている。一方、Corpora AIのモリスは、DeepSeekの評価額を100億ドル(約1兆5600億円)と見積もり、「競合を市場から排除するためだけに、それだけの金額を投じる企業があるかもしれない」と指摘した。
また、中国の競合企業の状況も考慮する必要がある。中国のテック系メディア36Krによると、中国では昨年2月時点で、Moonshot AI(月之暗面)やZhipu AI(智譜AI)、MiniMax(稀宇科技)、Baichuan Intelligent(百川智能)、01.AI(零一万物)などのスタートアップが10億ドルを超える評価額を達成していた。
AI分野の新たなビリオネア
DeepSeekがベンチャーキャピタル(VC)から資金調達をしていないことに関して、梁は、「VCはできるだけ早く投資を回収し、商業化を急ぎたがるが、これは当社の方針とは一致しない」と2023年のインタビューで述べていた。フォーブスは、運用資産額が80億ドル(約1兆2470億円)とされるハイフライヤーの企業価値を2億4000万ドル(約370億円)と見積もっており、梁は同社の少なくとも76%を保有している。そのため梁の同社の持ち分の価値は、約1億8000万ドル(約280億円)に相当する。


