暮らし

2025.02.06 18:00

言い争いは絆を強めるチャンス、夫婦の対立を「健全」な関係にする3つ考え方

Shutterstock.com

2. 対立の最終目標は解決ではなく「理解」

私たちは言い争いでは解決策を見つけなければならないと考える習慣が身についている。だが、対立の大きな目的は単にお互いをより理解することではないかと考えたことはあるだろうか。
advertisement

そう考えてみる価値はある。意見の相違にいつもきちんとした解決策があるわけではない。あなたとパートナーでは価値観や習慣、優先順位が根本的に異なるかもしれない。あなたは成り行き任せを望み、相手は事細かく決めることを望んでいるかもしれない。このような違いを「解決」することに固執すると、不満や気持ちの乖離につながる可能性がある。

2016年の研究で、夫婦関係における対立は本質的に有害ではないことが示された。有害になるのは、自分の考えや感情がパートナーに理解されていないと感じたときだという。日常生活や特定の条件下で行われた会話など、さまざまな状況で行われた7つの研究において、たとえ意見が対立しても相手に理解されていれば関係に満足することが明らかになった。

意外にもこうした効果は、相互理解やパートナーに対する肯定的な認識、対立のタイプ、対立前の関係満足度などがもたらすものではなかった。そうではなく、パートナーが自分にエネルギーや注意を注いでいることを示すことで湧く、相手に理解されているという思いが関係を強化していた。これらの発見は、対立の悪影響を最小限に抑える上で、理解されているとの思いが大きな変化を起こすことをはっきり示している。
advertisement

対立の最終目標は理解であって、相手を言い負かしたりすることや修復ではない。ここで、考え方を変える方法を紹介しよう。

・「たとえ意見が合わなくても、あなたの考えがどこから来ているのか理解したい」とはっきり伝える

「これはあなたにとってどういう意味か」「これによりどう感じるか」など、決めつけずに相手が自由に考えを言えるような質問をする

・相手の受け止め方に必ずしも同意する必要はないが、どう受け止めているかを考慮する

意見の相違をすべて解決しなければならないというプレッシャーから解放されたとき、歩み寄る余地が生まれる。パートナーの注意が自分に注がれ、相手に理解されていると感じることは、完璧な解決策を見つけることよりもはるかに有意義で、力を発揮することが多い。
次ページ > 対立は2人の距離を縮めるものになる

翻訳=溝口慈子

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事