確かに、色が濃い皮膚は有害な紫外線を防ぐという間違った理解は、誤った安心感を促し、最も危険で世界的に死亡率が高い病気の1つである皮膚がんのリスクを高めてしまう危険がある。
とはいえ、世の中に流布しているすべての情報が必ずしも誤りというわけではない。実際、さまざまな文化圏で実践されている自然療法や民間療法は、特定の用途や必要に対してある程度の効果が見込める。それらは経験学習や事例証拠に基づくものも多い。
厳密に根拠に基づいたスキンケアとしては、ほとんどの皮膚科医が、健康的な加齢と肌を保つために、ごくシンプルな毎日のお手入れを続けるようにアドバイスしており、保湿剤と日焼け止めの継続的な使用を推奨している。
また、米国の大手総合病院メイヨー・クリニックは次のように
述べている。
「トレチノイン(レチノイン酸)クリームは太陽の有害な紫外線によって生じる顔の小じわ、黒ずみ、肌荒れを治療するために使用される。また、皮膚の色を明るくし、古い皮膚を新しい皮膚に置き換え、太陽によって傷つけられた皮膚細胞を体外に排出するのを遅らせる働きがある。しかし、このような皮膚の問題を完全にあるいは永久に消したり、太陽や自然な老化現象による深いしわのように、より明白な皮膚の変化を大幅に改善することはできない」
当然のことだが、各個人が肌以外の医学的状態、その人の肌に特定のニーズ、各自の健康上の必要条件を考慮し、自分に最適な正しい組み合わせについて、経験のある医師に相談するべきであり、そうしなければならない。
多くの製品には副作用があるため、消費者は経験のある医療専門家に相談する必要がある。専門家に相談せず、風聞や個人の証言から流布した科学的根拠のない情報にやみくもに従うと、肌に壊滅的で永続的なダメージを与える危険を冒すことになる。
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forbes.com 原文)