ドルージバ・パイプラインは世界最大級のパイプラインで、ロシアで最も大きな収益を上げている産業の重要インフラのひとつだ。
攻撃で発生したとみられる火災は夜空をあかあかと照らし出し、米航空宇宙局(NASA)の衛星でも熱源が検知された。エストニアのアナリスト、WarTranslatedは「火災から判断すると攻撃は正確だった」と評している。
Such reports have become so frequent that they can easily be overlooked. However, last night in the Bryansk region, the Novozybkov station of the Druzhba oil pipeline came under attack. Judging by the fire, the strike was precise. pic.twitter.com/OEOFcSJXgj
— WarTranslated (Dmitri) (@wartranslated) January 30, 2025
ウクライナはかねて、国産のアエロプラクトA-22をはじめとする民生用の軽量スポーツ機を遠隔操作式に改造し、100kgの爆弾を胴体底部に装着可能なドローンを運用してきた。これまでは基本的に、爆弾を投下するのでなく、機体ごと目標に体当たりしていたとみられる。
What’s the most unique part of this attack on Russian oil pumping station is the unusual weapon system which was used for this operation.
Russian Novozybkov oil pumping station was attacked by drone-dropped 250kg bombs - FAB-250 M-54. (Photo 1)
Attack was carried out by… https://t.co/Dhn5nFhSNl pic.twitter.com/mM2P7KzHCl — Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) January 30, 2025
29〜30日の夜の攻撃で目標とされたポンプステーションは、ウクライナから40kmほどしか離れていない。したがって、ドローンの航続距離・時間はあまり考慮する必要がなかったと考えられる。つまり、使われたドローンには、目標の上空で爆弾を投下し、基地に戻って来るという選択肢があった。
もっとも、ドローンは実際には基地に戻らなかった可能性もある。戦時中のドローンの運用で、遠隔着陸というのは難易度が高い操作の部類に入る。操縦士は爆撃ドローンを夜間に安全に誘導しようとして失敗するよりも、爆弾投下後、そのドローン自体も目標に突っ込ませることを選んだかもしれない。爆弾と機体による一種のダブルタップ攻撃だ。
いずれにせよ、ウクライナの比較的大型の長距離攻撃ドローンは爆弾の投下も可能なのだとすれば、片道の自爆任務だけでなく、往復の爆撃任務も可能だということになる。もちろん、地上の操縦士側がドローンをうまく着陸させる方法を見いだしているのであればだが。こうしたドローンは従来のような使い捨てでなく、製油所やパイプラインの施設を繰り返し爆撃できる再利用可能な兵器になる。
(forbes.com 原文)