インターネットで購入した製品の事故は、2013年度から2023年度の間にNITEに通報されたものが1617件あった。なかでも突出して多いのがバッテリーの事故だ。次が充電器。これもバッテリーそのものと言える。3位の照明器具には、リチウムイオンバッテリーを搭載したものが含まれている。

こうした事故で困るのは、製造輸入業者が不明のものだ。苦情を言う先がハッキリせず、重大事故の場合も製造物責任法に基づく損害賠償を求めにくい。悪いことに、1位のバッテリーは業者不明の割合がとくに高い。

これらの事故の多くは火災だ。業者不明のバッテリーで起きた228件の事故のうち火災は208件、重傷者1人を出している。これに、「拡大被害」として物的被害が重なるケースが少なくない。