経済・社会

2025.01.31 08:15

【ダボスリポート7】「ダボス会議」閉幕。私たちに課された、包摂的で公平なAI活用という「宿題」

一方、同日に出されたリポート『インテリジェント・エコノミーの設計図:地域連携によるAI競争力』(Blueprint for Intelligent Economies – AI Competitiveness through Regional Collaboration)では、AIが既存のデジタル格差を拡大するリスクがあると指摘したうえで、すべての人に利益をもたらすためのAI開発のあり方やガイダンスを提示している。一部の既得権益者だけがインテリジェント時代を謳歌してはいけない、連携を通じて公平な成長と繁栄を目指さなくてはいけないというメッセージを強く打ち出したものだ。
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AIの可能性を解き放つことには責任が伴う。20年に世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーに選出され、今年のダボスに参加したPKSHA Technology代表取締役の上野山勝也は「人間の認知能力外の領域にこそAIが果たすべき役割がある。人間には見えていないものがあるということを議論の出発点にすることが重要だ」と指摘したうえで、こう話す。

「AIにおける知能(インテリジェンス)とは、環境を適切に認識し、その環境を個体にとってよりよい方向へと変えていく能力だと定義づけることができる。つまり、AIを活用するためには人間や社会をどう変えていくのかというゴール設定が不可欠だ」

インテリジェント時代における連携を通じて、私たちが本質的に目指すものは何か。その解を見出すのは私たち人間の役割であり、それには人間そのものへの理解を深める必要がある。
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次回のダボス会議は26年1月19日に開幕する予定だ。そのとき、AIをはじめとするテクノロジーはどのような進歩を遂げているのか。そして私たちはどのように進化し、ダボスに何を持ち寄ることができるのか。よりよい未来に向けて、新たな1年が始まる。

文/瀬戸久美子 写真/世界経済フォーラム

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