「よろしいでしょうか」の意味とは?
「よろしいでしょうか」は、相手に何かを尋ねたり確認したりする際に使われる敬語表現です。「よろしい」は「良い」の丁寧語であり、そこに「でしょうか」という疑問のニュアンスを加えることで、よりへりくだった聞き方になります。
ビジネスシーンでは「〜してもよろしいでしょうか」「ご都合はよろしいでしょうか」といった形で使われることが多く、相手の都合や許可を丁寧にうかがうときに役立つフレーズです。
ただし、TPOによっては「よろしいでしょうか」の一択ではなく、別の表現に言い換えたほうがスムーズに伝わる場面もあります。
ビジネスシーンでの具体的な使い方
「よろしいでしょうか」は、社内外問わず何かを相手に確認する場面で便利なフレーズです。商談中の意思決定や上司への稟議など、承認や合意を得たい際に自然に取り入れられるでしょう。以下では、さまざまなシチュエーションに分けて使い方のポイントを示します。
1. 上司・先輩への確認
プロジェクトや業務で不明点があり、方向性を指示してもらいたいときに「○○してもよろしいでしょうか」と尋ねることで、相手に配慮した言い方となります。
「〇〇しても大丈夫ですか?」と尋ねるよりも丁寧度が高く、社内の上下関係を尊重した表現として好まれます。一方で、相手や社風によっては堅苦しすぎると感じられることもあるため、職場の雰囲気を見極めたうえで使い分けましょう。
2. 取引先・顧客への申し出や提案
外部のクライアントや取引先に対し、「ご説明のお時間をいただいてもよろしいでしょうか」「ご要望を確認するためにお時間を取っていただいてもよろしいでしょうか」などと、許可や都合を丁寧にうかがう場合に適した表現です。
相手を立てつつ意向を尋ねることで、ビジネスマナーに配慮したコミュニケーションがとれます。ただし、あまり連発しすぎると、相手によってはくどい印象を与えかねないので注意してください。
3. 社内連絡やメールでの使用
メールなどで上司や関係者に「本件につきまして、再度確認していただいてもよろしいでしょうか」と書くことで、相手に負担をかける可能性がある行為を依頼する際にも礼儀正しい言葉になります。
一方で、フランクなやり取りが主流の職場では「よろしいでしょうか」が少し堅い印象になるかもしれません。部署やプロジェクトチームの文化に合わせて使い分けましょう。
よくある誤解・二重敬語にならないか?
「よろしいでしょうか」は二重敬語ではないかと迷う人もいますが、実は二重敬語にはあたりません。「よろしい」は「良い」の丁寧な形であり、「でしょうか」は相手に向けた疑問・推量の表現で、過剰な敬語重複には該当しないからです。
ただし、「ご確認いただけますでしょうか」「させていただいてもよろしいでしょうか」など、他の敬語要素と複合すると、敬語を重ねすぎた印象を与える可能性があります。過度の敬語化に注意して、自然な範囲で収めることが大切です。
類義語・言い換え表現
「よろしいでしょうか」は「相手に許可を得る」「問題がないか確認する」ときに使われるフレーズですが、似たようなニュアンスを持つ表現はいくつか存在します。表現を多彩にするとコミュニケーションが円滑になるため、状況に応じて以下の言い換えを検討してみましょう。
1. 「問題ありませんか?」
少しカジュアル寄りの表現になりますが、相手が同僚や気心の知れた取引先などの場合には適しています。「問題ありませんか?」は直接的な確認ですが、嫌味なくさらっと聞ける表現です。
上司やフォーマルな場面では「問題はございませんでしょうか?」といった形に変えると丁寧度が上がります。
2. 「よろしかったでしょうか?」
過去形を使った「よろしかったでしょうか?」は、ビジネスシーンでは少し微妙な言い方とされる場合があるため注意が必要です。
コンビニや接客業でよく聞く表現ですが、厳密には「よろしいでしょうか?」が正しい敬語。状況や慣習によっては許容されることもありますが、しっかりしたビジネス文脈では使いすぎないほうが無難です。
3. 「いかがでしょうか?」
ややソフトな響きで、相手に感想や意見、許可を求める際に使えます。自分の提案や案に対して相手がOKかどうか問いたいとき、「このプランで進めてもいかがでしょうか」と使えば、少し柔らかい印象になるでしょう。
一方で、明確な許可よりも相手の所感や意向を尋ねるニュアンスが強い点が特徴です。
4. 「〜しても差し支えないでしょうか?」
「差し支えないでしょうか?」は「問題ないでしょうか?」と同じような意味ですが、よりフォーマルな雰囲気を持ちます。公的文書や改まった場面で使うと非常に丁寧な印象を与えます。
「よろしいでしょうか?」に比べると少し重厚な表現なので、必要以上に硬くならない範囲で適宜取り入れてください。
使用例:ビジネスメールや会話での文例
実際のビジネスシーンで「よろしいでしょうか」を使う場合、文脈によって若干の変化や補足表現を加えるとスムーズです。以下では活用のイメージを示します。
- 同僚への確認:
「明日の打ち合わせ日程を15時に変更してもよろしいでしょうか?」 - 上司への報告:
「こちらの新規企画案を来週の会議でプレゼンさせていただいてもよろしいでしょうか?」 - 取引先への問い合わせ:
「スケジュールの再調整についてご相談があるのですが、本日中にお電話差し上げてもよろしいでしょうか?」
上記のように、「相手の許可」や「都合」を伺う用途で使われるのが主流です。くれぐれも、一文の中で「よろしいでしょうか?」を多用しすぎないように気をつけましょう。
注意点と使いこなしのコツ
「よろしいでしょうか」は便利な敬語ですが、いくつか注意すべき点もあります。以下にそのコツとともにまとめました。
1. 過剰な敬語表現にしない
「よろしくお願いいたします」や「承知いたしました」など、他の敬語表現とも相互作用し、一文の中に敬語が多すぎると読みにくさが増します。例えば「○○していただけたら幸いでございますが、もし問題ないようであればよろしいでしょうか?」のように過度に丁寧な言葉を連ねると混乱を招く恐れも。
大切なのは、相手に必要十分な敬意を表しつつ、文章全体のバランスを保つことです。
2. 場面によってはもっと直接的に聞く方が良い
相手との距離が比較的近い場合や、緊急性の高い場面などでは、あえて「問題ありませんか?」「大丈夫ですか?」のほうがやり取りがスムーズになることもあります。
「よろしいでしょうか」を使った結果、必要以上に時間がかかったり、冗長に感じられたりするケースもあるため、ビジネスの効率を重視するなら状況判断が重要です。
3. クローズド・クエスチョンになりやすい
「よろしいでしょうか」は「はい」か「いいえ」で答えられる質問になりがちです。相手に多面的な意見やアイデアを求めたい場合は、「よろしいでしょうか?」よりもオープンな質問のほうが情報を引き出しやすい場合もある点に留意しましょう。
提案や相談の際、相手に何をどこまで聞きたいのかを考え、その目的に合った問いかけを選ぶことが大切です。
まとめ
「よろしいでしょうか」は、ビジネスシーンで相手の許可や都合を尋ねる際に重宝する敬語表現です。上司や取引先への確認、社内での調整など、さまざまなシーンにおいて使い勝手が良い一方で、文章や会話の中で連発するとやや堅苦しい印象を与えることもあります。
二重敬語でないかと不安になることがあるかもしれませんが、「よろしいでしょうか」は敬語として問題ない表現です。ただし、他の敬語表現と組み合わせる際には過度な重複を避け、文章全体のバランスを整えることが肝心です。
また、状況によっては「問題ありませんか?」「いかがでしょうか?」などの言い換えを活用し、聞き手に合わせて柔軟に使い分けると、スムーズで分かりやすいコミュニケーションが実現できるでしょう。



