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モビリティ

2025.01.31 09:00

GMがテスラを抜き米国で最も急成長するEVメーカーになった理由、元パナソニック社員の貢献

シボレー・エクイノックスEV(Katie McTiernan/Anadolu Agency via Getty Images)

新型ボルトについて、ロイスとチーフエンジニアのジェレミー・ショートは、1回の充電で約480キロ走行可能で、「手頃な価格設定になる」以外の詳細については言及を避けた。このモデルの最終的な価格設定は、テスラがモデルYやモデル3の廉価版を投入するかどうかによって影響を受ける可能性がある。

テスラの苦境は今後も続く

しかし、テスラは、今年も米国市場でのシェアをさらに失う可能性が高いとAutoPacificのキムは語る。米国ではGMだけでなく現代自動車や起亜自動車、ホンダ、フォルクスワーゲン、リビアン、ルーシッドなどの数多くのブランドが新型EVを多数投入している。
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「テスラの市場シェアは競争の激化によってさらに低下するだろう。マスクの極右的な言動も確かに影響を与えているが、それ以上に影響が大きいのは、EV市場に参入している直接的な競争相手の圧倒的な数だ」とキムは続けた。

テスラのブランドのアピール力もまた弱まっている。調査会社ストラテジック・ビジョンが毎週数万人を対象に行う最新の調査では、「次に購入する車に絶対にテスラを選ばない」と答えた人が63%に上り、2023年の48%から大幅に増加していた。

一方で、GMは具体的な数値を明らかにしないものの、今年のEV販売が大幅に増加すると予想している。
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「インセンティブがなくなったとしても、それが当社の戦略や計画に大きな影響を与えるとは限らない。全体的な普及速度が多少遅くなるかもしれないが、私たちの計画や戦略はここ数年、変わっていない」とGMのロイス社長は語る。

バッテリー業界のベテラン

GMのカート・ケルティは、1991年から約14年間、東京のパナソニックに勤務した後、2006年から約11年間、テスラのバッテリー部門に勤務した経歴を持つため、この分野の深い知見と人脈を持っている。現在、彼がGMで行っていることは、19年前にテスラのロードスター向けにより良いリチウムイオンセルを求めて奮闘した時と大きく変わらないという。
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編集=上田裕資

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