欧州

2025.01.29 09:00

ロシア軍で小型乗用車の突撃が常態化 車両補充追いつかず「脱機械化」始まる

現在はロシアのアフトワズ社が手がける「ラーダ・ニーヴァ」のピックアップ型。2020年4月、ロシア・ノボシビルスク(Car Spotter / Shutterstock.com)

ロシア各地にある屋外保管施設には、以前は古い戦車やその他の装甲車両の備蓄が膨大な数あった。ところが、いまではそれすら枯渇してきている
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OSINTアナリストのJompyが、装輪式の装甲兵員輸送車であるBTRシリーズを例に状況をわかりやすく説明している。Jompyは昨年12月、「ロシアは(2022年2月の全面)戦争前に保管していたBTR-60/70/80計3673両のうち、2358両をまだ保管しているようだ」とソーシャルメディアへの一連の投稿に書いている。

「現実には、その大半は旧式のBTR-60とBTR-70であり、状態も悪い」とJompyは続けている。そして「どれくらい悪いのか」と問い、モンゴルと国境を接するブリヤート共和国のザイグラエボにある第1063兵站センターや、飛び地のカリーニングラード、西部のスモリノにある各車両基地の衛星画像を参照している。

その分析からわかるのは、ザイグラエボでは2020年以降、BTRは1両も動かされていないということだ。カリーニングラードでも2018年以降、スモリノでも遅くとも2010年以降、BTRに動きはなかった。
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「これほど長い間動いていない車両は死んだ車両だ」とJompyは説明している。「わたしの言うことが信じられないという人も、屋外に数年放置された一般の車がどんなふうになるのか、見たことがあるだろう」

観測筋らはかねて、ロシアによる車両補充の取り組みが限界に達し、長く苦しい脱機械化のプロセスが始まる「決定的な転換点」は訪れるのか、訪れるとすればいつなのかについて議論してきた。

ラーダを用いた突撃の常態化は、ロシアがその転換点を過ぎたことをはっきり示す証拠のひとつだ。ロシアによるウクライナに対する戦争が長引くほど、ロシア軍の装甲車両はますます減り、最前線への兵士の輸送では民生用の小型車にいちだんと頼ることになるだろう。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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