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働き方

2025.02.03 09:15

リモートもいいが出社もしたい コロナ禍後の出社頻度の着地点

shutterstock

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コロナ禍で、フル出勤からフルリモートへと大きく針が振れ、満員電車に詰め込まれて定時に出社する意味が失われた業種もある。しかしあれから数年が経過し、会社員の出社に対する意識には揺り戻しも見られる。リモートか出社か、はたして世間はどちらに向かうのか。

Job総研は、1月8日から14日にかけて社会人の男女675人を対象に出社に関する実態調査を行った。それによれば、コロナ後に出社頻度が減ったと答えた人は54.2パーセントにのぼるものの、現在の出社頻度は週5が37.6パーセントともっとも多かった。すっかり元の状態に戻ったかに見えるが、職場の出社回帰の有無を尋ねると、「ある」と「ある予定」を合わせても51.9パーセントとほぼ半分。一方、理想の出社頻度を尋ねると、週3が22.1パーセントでトップ。週5は12.1パーセントと、週1から週5までの間で人気は最低だった。

2025年の理想の働き方については、「断然リモート」が27パーセントと最多。全体ではリモートが55.2パーセントで、出社したい人たちを上回った。実際に週5の出社制に戻った職場が多いとは言え、リモートの味を知ってしまった人たちの心はもう完全出社には戻れない。

ところが、出社に前向きか後ろ向きかを聞くと、前向きと答えた人が半数を超える55.2パーセントだった。前向きな理由は、「同僚と直接話したい」、「上司と直接話したい」がほぼ同じ割合でトップとなった。

さらに、出社の必要性を聞くと、65.2パーセントが必要だと答えた。理由は、「質問や意見交換がしやすい」、「リモートより深い意思疎通がかなう」、「リモートのやり取りに限界を感じた」と、コミュニケーションに関するものが多い。

たしかに、リモート会議は嫌いだという人は多い。対面のコミュニケーションのようで、実際に会って話すときのように言外の意図が伝わりづらく、もどかしい。余談だが、参加者全員の顔が画面に並ぶまで、隣の人とヒソヒソ話をして笑ったりもできず、ただ正面を向いて黙っているだけの気まずい空気がたまらない。今のリモート会議システムの限界を表しているように感じる。それなら、週2日ぐらいは会社に行って、直接会って話すほうが気楽だし話が早いと思うのは当然だ。

上司と部下のそれぞれに聞いたところ、上司が会社にいてほしいと思っている部下は66.2パーセント、部下に会社に来てほしいと思っている上司は71.4パーセントだった。過半数がリモートを支持しているのだから虫のいい話にも聞こえるが、多くの人が会社で顔を合わせることを基本としたリモートワークを望んでいることがわかる。

それには、週3の出社がちょうどいいということなのだろう。そのあたりが、これからの時代の出社頻度の落とし所となりそうだ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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