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海外

2025.01.28 08:00

「AI面接」で就職活動を変える、米新興Tealが12億円を調達

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かつてWeWorkのチーフ・グロース・オフィサー(CGO)を務めていた彼は、2019年に会社を立ち上げた当初は、働く人々がキャリア全体を通じて自分の主導権を握れるよう支援することをミッションとしていた。しかし、その後のコロナ禍における失業の増加とAIの台頭を受けて、まずは求職活動の初期段階を支援するツールを構築することに決めた。

課題は有料ユーザーの獲得

現在、Tealのサービスには、履歴書の作成支援や求人マッチング、AIを用いた面接の準備、給与や福利厚生の比較などが含まれている。利用登録者数は昨年100万人に達したが、その多くは無料プランの利用者だ。Tealの2024年度決算における収益は420万ドル(約6億5000万円)で、まだ黒字化を果たしていない。

AIを用いたキャリアコーチングの分野は、昨年から人気が高まったが、まだ比較的小規模だとされている。ガートナーのHR部門が8月にフォーブスに語ったところによれば、この分野はまだ独立して測定するには小さすぎるという。また、この分野は主に雇用主向けのサービスが支配的で、複数のスタートアップがAIツールをパッケージ化し、企業向けに提供している。

Tealは今後、無料プランの利用者の多くが、有料サービスに移行し、面接の準備やキャリアコーチへの投資を、他の候補者との差別化の鍵することを期待している。別の求職支援のAI企業、EarnBetter(アーンベター)の調査によると、同社の無料ユーザーの25%が求職サービスにお金を払う意思を持っているという。また、有料ユーザーの37%が求職サービス全般に100ドルを費やし、10%が500ドル以上を支出していた。

Tealが今、直面している課題は、有料サービスに移行する意志を持つ顧客を見つけることだ。顧客の大半は、履歴書の作成支援や求人の追跡が無制限にできる一方で、AIの活用が制限されている無料プランを利用している。ファノによれば、登録後の24時間以内にプレミアムプランに移行するユーザーは、全体の5%程度だという。有料プランの費用は週あたり9ドルで、分析ツールやメールのテンプレートが追加されるほか、新たなAI面接のツールや求人比較ツールが利用可能だ。

「消費者向けのAIアプリケーションを収益化するのは困難な道だ」とTealに出資するLerer Hippeauのマネージングパートナー、ベン・ラーラーは認めている。特に、ChatGPTのような無料の選択肢や、雇用主が提供する無料のプラットフォームと競合する場合はなおさらだ。

「このカテゴリは、消費者が有料サービスに慣れている分野ではありません」と彼は言う。「だからこそ、顧客に有料でも利用したいと思わせるサービスには、高いクオリティが求められるのです」とラーラーは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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