経済・社会

2025.01.27 16:15

【ダボスリポート5】女性リーダーを増やしたい企業へ。更年期への理解、進んでいますか?

━━女性特有の疾患のひとつに更年期がある。女性は更年期を迎える時期と管理職に就く時期が重なることが多く、上司や同僚の理解が不足していると「能力が足りない」と誤解されかねない。企業の、更年期に対する理解は進んでいるのか。
advertisement

更年期はとても重要なテーマのひとつだ。今年の1月に発表したリポートでは、女性特有の9つの疾患(母体高血圧症、産後出血、虚血性心疾患、子宮頸がん、乳がん、子宮内膜症、更年期障害、片頭痛、月経前症候群)に焦点を当てれば、年間4000億ドルの経済的損失を削減できるという結果が出た。 

現在、ソーシャルメディアや認知度の向上により、更年期についての意識は高まっている。それでも多くの女性が更年期やその前後の時期に仕事を辞めたり、職場でのパフォーマンスが低下したりしている。40代後半から50代の優秀な女性たちが更年期の困難を理由に仕事を辞めてしまうことは、社会にとって大きな損失だ。

日本では、毎年約46万人の女性が更年期を理由に職場を離れているとの調査結果がある。日本経済における損失は約4200億円だ。女性の更年期にまつわる問題について雇用主が理解を深め、柔軟な働き方や支援を提供する必要がある。
advertisement

━━世界経済フォーラムは1月に、MHIと共同で世界中の女性が直面している健康格差を測定・対処し、公平で拡張可能なソリューションを促進するためのツールを公開した。「インテリジェント時代」を迎えるなか、たとえば生成AIは男女の健康格差解消にどう役立つと考えられるのか。

生成AIは非常に大きな役割を果たすだろう。すでに乳がんの診断などで活用されているが、AIを他の女性特有の疾患、たとえば子宮内膜症の早期診断にも応用できる可能性がある。

AIやデジタル技術を活用することで、女性が病院やクリニックに長距離移動する必要を減らし、自宅で診察や治療を受けられる環境を整えることができる。これにより、特に開発途上国の女性たちの医療アクセスの向上が期待される。新たな治療法の開発や効率的な提供にも役立つだろう。

文/瀬戸久美子 写真/世界経済フォーラム

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事