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エコシステム

2025.01.28 13:30

スタートアップ一大拠点「STATION Ai」誕生!地域発の新たな熱源に

愛知県から委託を受け、ソフトバンク子会社であるSTATION Aiが施設を運営。学生と社会人向けにそれぞれ起業家育成や新規事業創出のプログラムを展開するほか、起業後のメンタリングや事業会社とのマッチングなどを行う。

会員向けにコワーキング席・固定席・個室席を設けるほか、一般開放ゾーンには飲食店やイベントスペース、宿泊施設なども入る。

会員向けにコワーキング席・固定席・個室席を設けるほか、一般開放ゾーンには飲食店やイベントスペース、宿泊施設なども入る。

オープニングイベントには全国から3日間で約4000人が訪れ、多くのトークセッション会場で立ち見をする人の姿も見られた。ともに名古屋大学発スタートアップで、プライバシーDXを推進するAcompanyと配送ルートの最適化AIを手がけるオプティマインドはすでに市内に別の拠点があるが、STATION Aiの会員となった。

「プレ段階から参加しており、起業家ネットワークに魅力を感じている」(AcompanyCEO高橋亮祐)、「名古屋から世界へスタートアップを輩出する『でかい船』に乗らない手はない。足元では、認知度を高めて採用力にもつなげたい」(オプティマインド社長松下健)との考えだ。スタートアップ人材や投資家がつながりやすいのも名古屋の魅力だという。
会員向けのテックラボでは、3Dプリンタやレーザーカッターなどが利用できる。

会員向けのテックラボでは、3Dプリンタやレーザーカッターなどが利用できる。

愛知県は、STATION Aiと海外のスタートアップ拠点との連携にも注力する。大村秀章知事が米国グーグル本社でトップセールスをしており、24年秋に同社の起業家支援プログラムが愛知県で初開催されるなど、協力が始まった。また、シンガポール国立大学のスタートアップ支援施設「BLOCK71」が、STATION Ai内に日本初の拠点を開設。東南アジアのスタートアップと日本企業との協業を支援する。

20年以上、名古屋を拠点に投資活動をするMTG Ventures代表取締役の藤田 豪は「地場のメディアや事業会社などスタートアップ投資にかかわる新規プレイヤーも増えています。シード期の地域課題解決スタートアップに特化したファンド『Central Japan Seed Fund』では、投資家と起業家が集まるミートアップを開くなど、起業家の困りごとに力を貸すファミリー感のあるコミュニティが醸成されつつある」と語る。まさに同じ船に乗り合わせたゆえの「共同体意識」はローカルだからこそ広がりやすいのだろう。STATION Aiを磁場に産業集積地の強みを生かして、独自のスタートアップエコシステムの進化を目指す。

文=督あかり 写真=田島ナナ

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