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2025.01.24 10:00

【米国株ウォッチ】日本製鉄による買収案で揺れるUSスチール、新政権の影響は?

Jeff Swensen/Getty Images

トランプ新政権による影響

トランプ大統領は、日本製鉄のUSスチール買収案に強い反対を表明している。彼の立場は、雇用、製造能力、国家安全保障を守るためにアメリカの戦略的産業を国内管理下に置くことを優先する「アメリカ・ファースト」の哲学に沿ったものだからだ。
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同政権はこれまで、国家安全保障を守るためにほとんどの輸入鉄鋼に25%の関税を課す、232条関税などの措置を通じて、国内の鉄鋼メーカーを支援してきた。こうした政策は国内鉄鋼価格の上昇をもたらし、国内の鉄鋼メーカーの利益率を改善させたが、鉄鋼輸入に依存する他業界のコストを増加させるという批判にも直面した。2期目のトランプ政権は、鉄鋼輸入に対する新たな関税や、自動車や家電製品など鉄鋼を含む製造品に対して関税を課す可能性を示すなど、さらに保護貿易主義的な政策を提示している。

USスチール株の先行きは、経営上の課題、市場力学、外部政治要因などに影響され、依然として不透明である。現在のところ、私たちが算出したUSスチールの目標株価は40ドル前後で、これは現在の水準よりも約11%高い。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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