
アンケートの対象者は分別のある人が多く、蛙化現象は相手に対する寛大さの欠如が大きな要因だと考えているようだ。相手に幻滅したくなければ、理想を高く持ちすぎず、相手のいいところを見るといった対策を支持している。ここまで見るに、このアンケート調査から「蛙化現象」という言葉をとっぱらって普通の言葉に置き換えれば、示唆に富んだ結果をすんなり学べたところだ、と言ってしまっては身も蓋もない。

と言うのも、「蛙化現象」の本来の意味はすいぶん違うのだ。この言葉が最初に登場したのは、2004年に心理学者で跡見学園女子大学教授の藤澤伸介博士が発表した論文『女子が恋愛過程で遭遇する蛙化現象』だとされている。本来の意味は、片思いしていた相手が自分に恋愛感情を抱くようになった途端に冷めてしまう心理を表している。それが次第に、単に「幻滅した」または「引いた」という意味に置き換わった。人間の心理現象の神秘が、ずいぶん陳腐化してしまったわけだ。普通に「引いた」と言えば3音節で済むところを、わざわざ「蛙化現象」と8音節も費やして言う意味がないと、タイパを重んじる今の人たちは感じたのだろう。
こうした経緯があり、『かえるの王さま』の話の逆転という混乱もあってか、そもそも「蛙化現象」の意味が正しく理解されていないため、使おうにも使いにくいというのがハッピーメールの見解だ。ここはぜひ、藤澤先生のご意見をうかがいたいところだ。
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