旧ソ連で1950年代に開発されたBTR-50装甲兵員輸送車数十両が基地から引き出されていた。アナリストのHighmarsedは「第1295基地にあった63両のBTR-50がすべて撤去されました。車両の状態は良好なようです」と報告した。
63両というのは2個大隊分に相当する。ロシア軍は、数百人以上のロシア兵をさまざまな地形で輸送できる手段を新たに確保できたことになる。だがHighmarsedによれば、これにはもっと暗い意味合いもあった。「この先、BTR-50の損害が増えると予想しています」とHighmarsedは付言していた。
果たしてアナリストグループのOryx(オリックス)によれば、ロシア軍のBTR-50の損害10両がこれまでに確認されている。一方で、生き延びているBTR-50は引き続き戦闘で使用されており、なかには新たな砲塔を搭載したものもある。また、ほとんどは、自爆ドローン(無人機)の直撃を避けるための追加装甲を装備している。ウクライナ軍の自爆ドローンは常にどこにでもいるため、ロシア軍のどんな車両も、掩蔽された場所から出るのはきわめて危険になっている。
While the web is flooded with AI-generated images of non-existent Russian futuristic tanks, museum pieces like these two BTR-50, in service since 1954, are increasingly being spotted on the front lines. https://t.co/9qARI0Lh46 pic.twitter.com/qH8VzSvZj4
— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) January 18, 2025
BTR-50は重量約14t、ディーゼル駆動の装軌車両で、乗員2人と兵員最大20人が搭乗できる。通常は重機関銃で武装している。1954年に就役し、以後12年にわたってソ連軍の主力戦闘車両だった。乗員は歩兵を戦場に運び、下車時に保護し、その後は機関銃で彼らを支援した。