ネットフリックスは、21日に公開した株主向けの書簡の中で、この値上げを発表した。CNBCが報じたところによると、広告付きプランの料金は、6.99ドルから7.99ドルに、スタンダードプランは15.49ドルから17.99ドルに、プレミアムプランは22.99ドルから24.99ドルに引き上げられる。
ネットフリックスが前回、米国で値上げを実施したのは2023年10月のことで、その際は一部のプランで2ドルから3ドルの値上げが行われた。
同社の株主向け書簡は、第4四半期のコンテンツが期待を上回る成果を挙げたことに触れており、特に『イカゲーム』のシーズン2がオリジナルシリーズとして最も視聴されたシーズンになる見通しであることや、スポーツとライブイベントへの進出が成功していることを強調している。
昨年末に配信したジェイク・ポール対マイク・タイソンのボクシング対決は、「史上最もストリーミング視聴されたスポーツイベント」になり、クリスマス当日に配信された2つのNFL試合も「史上最もストリーミング視聴されたNFLゲーム」になったという。
ネットフリックスの株価は、21日の日中取引を869.68ドルで終えたが、引け後に発表された第4四半期決算や新規会員の伸びが好感され、時間外で14%以上上昇し、1000ドル付近に達した。
ネットフリックスの時価総額は、21日の終値で3717億5000万ドル(約57兆9000億円)に達した。
同社は、米国で「スタンダードプラン」、「広告付きスタンダードプラン」、「プレミアムプラン」の3つの有料プランを提供している。スタンダードプランは、2台のデバイスで同時視聴が可能で、フルハイビジョン画質でコンテンツをダウンロードでき、家族以外の視聴可能メンバーを1人追加できる。
広告付きスタンダードプランは、追加メンバーの機能がなく、広告が挿入されるほか、スタンダードプランやプレミアムプランで利用可能な一部のコンテンツにアクセスできない。プレミアムプランは、広告なしで4台のデバイスで同時視聴が可能で、より高画質な4Kに対応している。また、家族以外のメンバーを2人追加でき、ネットフリックスの空間オーディオを利用できる。
ネットフリックスは、2022年に広告付きプランを導入し、2023年にはパスワード共有の制限を行ったことで加入者数を増加させた。
同社の有料会員数は、昨年の第1四半期に2億6960万人だったが、年末時点で3億200万人に増加したという。ネットフリックスの収益は、2024年度に16%増加し、営業利益が初めて100億ドル(約1兆5600億円)を突破した。
(forbes.com 原文)