2025年に開かれる最初のアートフェアとなったこのイベントには、ガゴシアン・ギャラリー(Gagosian)やギャラリーホワイトキューブ(White Cube)、タデウス・ロパック(Thaddaeus Ropac)をはじめ、30カ国・地域の優れたギャラリー106軒が参加。そのほかシンガポールのヨー・ワークショップ(Yeo Workshop)やフォスト・ギャラリー(FOST Gallery)、マレーシアのリチャード・コー・ファイン・アート(Richard Koh Fine Art)など、東南アジアの著名ギャラリーも出展した。
アートSGは、シンガポールをアジアの重要な文化拠点として位置づけるものだ。3度目の開催となった2025年のハイライトは、記憶、アイデンティティ、テクノロジーをテーマにキュレーションされたプレゼンテーションや、タイのアートセンター「バンコク・クンストハレ」や英デルフィナ財団をはじめとするパートナーたちとのコラボレーションなどだった。

──東南アジアの現代アートの潜在力について、どのようにお考えですか? また、コレクターたちが特に注目すべき新人、中堅のアーティストをご紹介ください。
東南アジアの現代アートには、国際的な評価を得るだけの非常に大きな潜在力があります。コレクターの関心も、世界的に高まっています。それは、アートSGのようなイベントに世界中からより多くのアート愛好家が集まるようになっていること、この地域のアーティストへの投資を検討する新たな世代のコレクターたちが増加していることにも現れています。
注目のギャラリーには、コラクリット・アルナノンチャイやアレックス・フェイス、ナウィン・ヌートンなどの作品を取り扱うバンコクのシティーシティー・ギャラリー(CityCity Gallery)、クレイ・チェンのほかレック・クルス、ニロ・イラルデ、ジョディ・タン、ウィンリン・タン、エン・トウ、イアン・ウー、ヨー・ツェー・ヤンなどの作品を紹介するシンガポールのフォスト・ギャラリーなどがあります。
そのほかにも、キュートゥリ・ギャラリー(Cuturi Gallery)、ハリダス・コンテンポラリー(Haridas Contemporary)などが挙げられます。