どのようなアダルトグッズが危険か?
英科学・イノベーション・技術省の委託で行われた調査により、リモート操作が可能なアダルトグッズ、特にBluetooth機能を備えた製品が、悪意ある第三者による攻撃や不正アクセスに対して非常に脆弱であることが明らかになった。この研究は本来2023年3月に発表されたものだが、今年1月になって再び複数のメディアで取り上げられている。そのため私も改めて、アダルトグッズが自分自身や大切な人を危険にさらす可能性について警告することにした。『IoT製品がもたらすリスクと心理的ダメージに関する調査結果』は、マーク・コート、ウィリアム・シーモア、ジェニファー・ピバス、ダリア・マライアシンの4人による共同研究だ。調査対象となった製品は子ども用のおもちゃからフィットネストラッカー、スマート電球まで多岐にわたるが、今、最も注目を集めているのはアダルトグッズに関する章だ。
その調査結果では、アダルトグッズには「複数の脆弱性と攻撃対象領域」があり、「危険性を認識していない消費者に身体的・心理的ダメージを与える可能性がある」と警告している。なかでも最も危険なのは、「専用アプリへのBluetooth接続が可能な製品」だという。研究者いわく「こういった製品は接続時に暗号化されていないことが多いため、悪意ある第三者による攻撃や不正アクセスに対してより脆弱なのです」
もちろんこれが唯一のリスクではない。リモート操作機能に関連する安全でない仲介者、例えば販売元以外の開発者が製造したAPI の脆弱性も考慮する必要がある。
ではこの調査が言及する「リスク」とは何を指すのか。身体的ダメージとしては、「デバイスの過熱による怪我」や「貞操帯のロック(アンロックには金銭の支払いが必要)」などが挙げられる。心理的ダメージとしてはやはり、センシティブな個人情報が悪用されることだ。
ハッキングを阻止する方法は限られる
アダルトグッズ愛用者への私の最大のアドバイスは、まさか自分に起こる可能性はないと思っても今一度、「本当にアプリに接続する必要があるのか」「それは本当にハッキングリスクに値するものなのか」を自問してみることだ。それでもどうしてもリモート操作をしたいなら、せめてリスク軽減のために、デバイスや接続するスマートフォンの全ソフトウェアを常にアップデートしておきたい。(forbes.com 原文)