テクノロジー

2025.01.23 12:30

米フロリダ州の保安官代理、運転中にポルノを観ていて衝突事故 証拠はスマホ

(Shutterstock.com)

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運転中にスマートフォンを使用するような注意散漫な行動を取り締まる立場にある法執行機関の者であっても、その誘惑に屈することがある。フロリダ州レイク郡のトリスタン・マコンバー保安官代理は、パトカーを運転中にスマートフォンでポルノを観ていて衝突事故を起こしたことが内部調査で明らかになり辞職した。当初、この保安官代理は「ブレーキがロックしたために衝突した」と主張していた。しかし、彼が装着していたボディカメラの映像はその主張と矛盾しており、保安官代理が片手でハンドルを操作しながら、もう一方の手でスマートフォンを持ち、その画面には露骨な性的コンテンツが表示されている様子が映っていた。

事情聴取を受けた保安官代理は、事故を起こした時にポルノを観ていたことを最終的に認め、解雇は避けられないと判断して自ら辞職したと、デジタルメディアの「Vice(ヴァイス)」は報じている。

この保安官代理は結局、自分で行いを認めたが、たとえ映像による証拠がなかったとしても、デジタル犯罪科学の専門家は、この保安官代理が注意散漫であった証拠を復元することができただろう。現代の犯罪科学技術を用いれば、専門家は事故の直前にスマートフォンがどのように使われていたかを明らかにする詳細なデータを復元できるのだ。

スマホに記録されたアプリの作動履歴と使用ログ

現代のスマートフォンには、アプリの作動履歴が記録されており、これによって注意散漫な運転中の事故に関する貴重な洞察を得られる。犯罪科学の分析官は、事故の前から衝突の瞬間に至るまで、ソーシャルメディアやメッセージアプリ、あるいはナビゲーションツールなどが作動していたかどうかを明らかにできる。これらの記録には、アプリの使用状況と事故の発生時刻を照らし合わせることができる正確なタイムスタンプも含まれる。

例えば、もしTikTok(ティックトック)やInstagram(インスタグラム)にアクセスしていたら、動画を視聴していたか、それとも画面をスクロールしていたか、犯罪科学ツールを使えば明らかにできる可能性がある。このような情報は、ドライバーが運転に集中せずにスマートフォンに気を取られていたことを証明する有力な証拠となり得る。
次ページ > 履歴やアプリを削除しても証拠は残る

翻訳=日下部博一

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