マーケティングは広告会社だけでなく、クライアント、制作会社やイベント会社、メディア、プラットフォームプロバイダーなど、多様なステークホルダーが関わる領域であるため、基準を策定する際には透明性と中立性を担保することが極めて重要です。
業界関係者と協力して炭素の可視化ツールを作成することにより、脱炭素化を明確な目標に掲げる企業の数を徐々に増やしていくことを目指しています。共通の基準を確立することで、脱炭素化のための革新的なソリューションを生み出すために各企業が競い合うことが可能になります。
競争とコラボレーションを織り交ぜて推進
このイニシアチブは、統合、コラボレーション、そして競争に至る一連のプロセスを明確にし、マーケティング企業やその他の企業が、共通の目標に向かって互いに競い合うことを奨励する仕組みです。業界内のコラボレーションによって達成すべきことと、各企業が個々の努力によって付加価値を生み出すために行うべきことを明確にすることで、その実現を目指しています。そして、脱炭素化の実現に向けた取り組みが、競争力の源泉にもなり得ることを示しています。マーケティング領域の脱炭素化イニシアチブを通じて、3つの重要な教訓を得ました。
1. 「巻き込む力」
企業が自社の利益を目的として活動するのは自明ですが、地球規模での共通の課題に対峙した際に、誰かが「巻き込む力」を発揮し、「つながる努力」をもって「現実解」に向けた仕組み作りにリーダーシップを発揮することが変化を生みだすイニシアチブになる。2. 着眼大局、着手小局
大局的な目標を念頭に置きながら、まずは自分の分野でできることから始めることが重要です。今回の場合、日本のマーケティング業界は前向きに自分たちでコントロールできることに取り組んでいます。3. 同志とのコラボレーション
コラボレーションを通じて、気候変動という課題を「困難」としてではなく、長期的な目標を達成するための共通目標と位置付ける、ポジティブ思考のカルチャーを創出することができます。気候変動において大きな変化を起こすためには不可欠な取り組みです。業界関係者と協力し、炭素可視化のツールを開発し、脱炭素化をさらに推進していくことにより、日本の広告業界は、日本の広告主による気候変動対策への取り組みを徐々に拡大していくことを目指しています。共通基準の確立を目指すdentsuの取り組みである「マーケティング領域の脱炭素化イニシアチブ」は、各企業が脱炭素化のための革新的なソリューションを生み出すために競い合うことを可能とし、最終的には日本およびその他の地域におけるマーケティング活動に起因する気候変動への影響を改善することに大きなインパクトをもたらします。
(この記事は、世界経済フォーラムのウェブサイトから転載したものです。)
連載:世界が直面する課題の解決方法
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