【重要なお知らせ:当社を装った偽サイトにご注意ください】

宇宙

2025.01.17 17:00

次は60万年後、突如姿を現した「アトラスG3彗星」を見逃すな

米航空宇宙局(NASA)のドン・ペティット宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)から撮影した「C/2024 G3 (ATLAS)」(アトラスG3彗星)の画像(Donald Pettit/NASA)

米航空宇宙局(NASA)のドン・ペティット宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)から撮影した「C/2024 G3 (ATLAS)」(アトラスG3彗星)の画像(Donald Pettit/NASA)

約18万年間にわたり太陽系の内側に入ってくることのなかった彗星が、日没後の空に突如、姿を現した。「C/2024 G3 (ATLAS)」(アトラスG3彗星)は、2025年で最も明るい彗星となる可能性がある。今後60万年間は再来しないとみられており、今が観測のチャンスだ。

ただし、見つけるためには、どこを探せばよいかを知っていなければならない。

地球軌道上から見たG3彗星

国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の米航空宇宙局(NASA)のドン・ペティット宇宙飛行士は、ISSに接続されたスペースXのカプセル型宇宙船「ドラゴン」の窓から捉えたアトラスG3彗星の写真をSNSで公開。「軌道上から見た彗星は実にすばらしい。アトラスC2024-G3が私たちの元を訪れている」と投稿した。これに先立ち、ロシアの宇宙飛行士イワン・ワグネルも彗星を撮影している

地上からの写真もいくつも公開されている。スロバキアの天体写真家ペトル・ホラーレックが撮影した1枚は、とりわけ美しい。「彗星は肉眼でも見えた」とホラーレックはインスタグラムに書いている。


アトラスG3彗星とは?

非常に細長い楕円軌道を持ち、公転周期が極めて長いアトラスG3彗星は、太陽系の外縁を取り囲む氷微惑星の集まりである「オールトの雲」からやってきた可能性が高い。

2025年1月13日に太陽に最も近づく「近日点」に到達。驚くべきことに、太陽からわずか1340万キロの距離まで接近したにもかかわらず、崩壊することなく生き延びた。

NASAのジェット推進研究所(JPL)によると、今後数十万年間は太陽系に戻ってくることはなさそうだ。試算では、重力の相互作用によって太陽から離れた状態が約60万年後まで長引くという。

米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)が共同運用する太陽観測衛星「SOHO」の広角分光コロナグラフ(LASCO/C3)が捉えたアトラスG3彗星(C/2024 G3)の姿(NASA/ESA)

米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)が共同運用する太陽観測衛星「SOHO」の広角分光コロナグラフ(LASCO/C3)が捉えたアトラスG3彗星(C/2024 G3)の姿(NASA/ESA)

次ページ > G3彗星、見ごろは1月20日ごろまで? 観測するコツは

翻訳・編集=荻原藤緒

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事