国も自治体も声高に「スタートアップ」の振興を唱え、「ユニコーン」「グローバル」といったキーワードも目立つ今、今でいうユニコーンを次々つくったカリスマ実業家であり、伝説的な世界のトップリーダーとの縁をつくりその縁を育んだ、大川氏のいわば「縁結力」とも言える才覚と行動について、エピソードを交えて紹介します。
米国のトップリーダーにドアを開ける
ネットワーク機器で台頭した米国シスコシステムズ。つながりを強めるため、大川氏はシスコの上場株式に100億円ほど投資し、ジョン・チェンバーズCEOから来日時の食事会で隣の席に招かれる関係となりました。CSKとセガは、日本シスコシステムズの株主となり、CSKはシスコの主要パートナーの一社となりました。これは、お金を思い切って投じる決断力を活かした一例です。


大川氏は、ドアは軽く開けておく、と以前から言っていました。断ってばかりでは、話が入ってこなくなる、だからゆるさも必要。アレン氏案件については、そういうスタンスだったと思います。また、インナーサークルと最近よく言われますが、キーパーソンとつながるとよい案件に恵まれるということが、よく分かりました。